2020 Fiscal Year Research-status Report
胃癌浸潤B細胞Tertiary Lymphoid Structure の機能解析
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19K09153
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Research Institution | Osaka City University |
Principal Investigator |
田中 浩明 大阪市立大学, 大学院医学研究科, 講師 (90382168)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 胃癌 / TLS / 腫瘍免疫 |
Outline of Annual Research Achievements |
胃癌における腫瘍内TLSについてB細胞を中心として検討した。 【方法】腫瘍内B細胞を単離してflow cytometryを用いて、IgDおよびCD38の発現に基づいた各B細胞サブセット(naive B細胞、pre-GC B細胞、germinal center(GC) B細胞、memory B細胞、Plasmablast)、およびHLA-ABC/DR、CD80/CD86、CD27/CD70の発現を調べ、健常末梢血由来、摘出標本のリンパ節および正常組織下のB細胞と比較検討した。またCD27/CD70発現はCD8+ T細胞においても検討した。さらにPCRにより腫瘍内B細胞のB cell receptor(BCR)遺伝子を解析することで、そのクローン性について検討する。 【結果】腫瘍内B細胞は、他部位と比較してIgD発現の低下およびCD38発現の上昇が見られ、活性化に伴い分化誘導していることが示された。PCRの結果では、PBMCと比較して腫瘍内B細胞ではBCR遺伝子発現にクローン化の傾向があった。また腫瘍内においてHLA-ABC/DRに加え補助刺激分子であるCD80/CD86の発現が認められ、さらにB細胞およびCD8+ T細胞ともにCD27に加えCD70が発現しており、相互作用により共に活性化していることが示された。 また、胃癌組織内のレジデントメモリーT細胞についても解析を行い、腫瘍近傍のTLS周囲に多くのレジデントメモリーT細胞の存在を認めた
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
胃癌組織におけるTLSの機能解析に着手できている。次に、免疫チェックポイント分子阻害剤の光家との関係や、さらなるTLSの解析を進めている。
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Strategy for Future Research Activity |
TLS周囲のTCRあるいはBCRのレパトア解析を行い抗原特異的あるいは腫瘍特異的抗体遺伝子を同定するレパトア解析については、レーザーマイクロダイセクションにてTLS周囲の遺伝子を採取して解析する
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Causes of Carryover |
最終年度に使用するため
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