2021 Fiscal Year Research-status Report
大腸癌間質トランスクリプトミクスを応用した個別的微小環境戦略の確立
Project/Area Number |
19K09180
|
Research Institution | Fukushima Medical University |
Principal Investigator |
大木 進司 福島県立医科大学, 医学部, 博士研究員 (20381361)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
岡山 洋和 福島県立医科大学, 医学部, 講師 (20583397)
遠藤 英成 福島県立医科大学, 医学部, 博士研究員 (80836271)
|
Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2023-03-31
|
Keywords | 大腸癌 / 腫瘍微小環境 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究課題は、臨床的特徴や治療感受性、予後等の異なる個々の大腸癌を癌間質特性に基づいて亜分類することで、腫瘍微小環境に応じた個別化標的治療の可能性に迫るものである。網羅的遺伝子発現解析の応用による間質特異的・細胞特異的な解析と、免疫組織学的検証、癌細胞・間質細胞共培養などの手法を組み合わせることで、腫瘍微小機構を評価する独自の間質プロファイリング手法を確立し、複数の独立した大腸癌コホートに適用する。癌ゲノム・癌間質トランスクリプトームを応用した大腸癌治療の個別化に貢献するものと考えている。大腸癌手術摘出組織(マクロダイセクション)の解析に加え、間質特異的解析、フローサイトメトリーを用いた細胞特異的解析、シングルセル解析などに基づく各種高スループットデータを統合する。マイクロアレイやRNAシークエンスデータを用いたうえで、さらに得られた間質特異的分子を免疫染色を用いて組織切片上で検出することで、より簡易かつ日常診療に応用可能間質サブタイピングを想定している。種々の解析から大腸癌間質におけるTGFβシグナル活性化に着目するに至っている。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
複数の大腸癌コホート、高スループットのプラットフォームを用いた解析、細胞特的解析、シングルセル解析などが効率的に展開しており、癌の腫瘍・免疫微小環境を評価するための免疫染色が進行し臨床的検討が進んでいる。
|
Strategy for Future Research Activity |
ゲノムデータとの関連付け、機能的意義、免疫学的微小環境の制御機構への展開など種々の解析プラットフォームを活用した研究を予定している。特に微小環境を用いた大腸癌のサブタイピング確立を試みる。
|
Causes of Carryover |
本研究に応用するにあたって、一般試薬、抗体などがある程度研究室内に揃っていたことから当初の見込みに対し若干の次年度使用額が生じた。次年度使用額は細胞実験や臨床サンプル処理のための各種物品費に充当する。
|
Research Products
(6 results)
-
-
-
-
[Presentation] High risk stage Ⅱ大腸癌におけるGlasgow prognostic scoreの意義と治療戦略2021
Author(s)
大木進司, 千田峻, 岡山洋和, 小野澤寿志, 坂本渉, 藤田正太郎, 齋藤元伸, 門馬智之, 佐瀬善一郎, 三村耕作, 河野浩二
Organizer
第43回日本癌局所療法研究会
-
[Presentation] 大腸癌腫瘍微小環境における腸内細菌叢に伴う免疫抑制について2021
Author(s)
三村耕作, 菊池智宏, 岡山洋和, 藤田正太郎, 坂本渉, 齋藤元伸, 門馬智之, 佐瀬善一郎, 吉村清, 角田卓也, 河野浩二.
Organizer
第121回日本外科学会定期学術集会
-
[Presentation] 大腸癌腫瘍微小環境における腫瘍関連マクロファージの浸潤傾向について2021
Author(s)
近内政美, 中嶋正太郎, 菅家康之, 花山寛之, 渡辺洋平, 小野澤寿志, 早瀬傑, 岡山洋和, 坂本渉, 藤田正太郎, 齋藤元伸, 佐瀬善一郎, 門馬智之, 三村耕作, 河野浩二
Organizer
第121回日本外科学会定期学術集会