2019 Fiscal Year Research-status Report
食道扁平上皮癌に対するTLR3アゴニストを用いた新規免疫療法の確立
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19K09210
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Research Institution | Akita University |
Principal Investigator |
佐藤 雄亮 秋田大学, 医学系研究科, 講師 (10431628)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
脇田 晃行 秋田大学, 医学部附属病院, 助教 (40610803)
本山 悟 秋田大学, 医学系研究科, 教授 (60292372)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | Toll-like receptor 3 / 食道扁平上皮癌 / polyI:C / サイトカイン |
Outline of Annual Research Achievements |
食道扁平上皮癌細胞株におけるToll-like receptor 3(TLR3)の発現と機能を解析するために、8種類の食道扁平上皮癌細胞株とTLR3のリガンドであるpolyI:C、さらに近年報告されているTLR3に特異的なリガンドであるARNAXを北海道大学松本先生、瀬谷先生からご提供頂き実験を開始した。 polyI:CおよびARNAX投与により複数の食道扁平上皮癌細胞株の増殖能は低下した。しかし変化がないもの、逆に増殖能が増加した細胞株も複数認めた。このため、polyI:CおよびARNAXが食道扁平上皮癌細胞株の増殖能に与える影響は一定ではなく、細胞株により異なることがわかった。 その後、polyI:CおよびARNAX投与した細胞株、投与していない同じ細胞株をコントロールとしてmRNAを抽出し、定量PCRでTLR3自体および各種サイトカインmRNAの発現量を比較している最中である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
当初計画になかったTLR3に特異的なリガンドであるARNAXを提供頂いたため実験開始がやや遅れた。
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Strategy for Future Research Activity |
今後、定量PCRで各種サイトカインmRNAの発現量を比較し、polyI:CおよびARNAX投与で変化があるかどうかを検討する。さらにマウス皮下移植モデルでのpolyI:CおよびARNAX投与が腫瘍増大に与える影響を比較する。腫瘍増大に差を認めれば、どのようなメカニズムで腫瘍増大あるいは縮小が起こっているかを、定量PCRでの結果を基に、サイトカインおよび腫瘍浸潤白血球の免疫染色を行い検討する。
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Causes of Carryover |
食道扁平上皮癌細胞株の購入を予定していたが、手続きに時間を要し次年度に持ち越すことになったため。
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