2019 Fiscal Year Research-status Report
肥大心に対する心筋保護戦略―ROCKの役割解明と制御―
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19K09328
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| Research Institution | Nagasaki University |
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Principal Investigator |
前川 拓治 長崎大学, 病院(医学系), 准教授 (10336167)
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| Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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| Keywords | ラット肥大心モデル / 左室圧-容量曲線 |
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| Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、心保護経路としてのRho-A/Rho-kinase経路（ROCK）に着目し、肥大心における薬理学的コンディショニング効果減弱のメカニズム解明とその対処法について検討する。
具体的には、圧負荷によって心筋肥大を惹起させたラットの心筋虚血再灌流モデルを用いて、薬理学的コンディショニングにおけるROCKのかかわりについて検討する。セボフルランと対照薬としてのRho-kinase阻害薬ファスジルの肥大心におけるコンディショニング効果についての検討と保護メカニズムとしてのROCKの関与について解明する。保護効果の検討においては、心筋梗塞サイズの検討に加え、圧-用量曲線の解析を用いた左室ダイナミクスについても評価する
2019年度は、①圧負荷による肥大心ラットモデル（POHラット）の作製、②左室圧-用量曲線による左室ダイナミクスの解析、についてモデル作製、解析法の確立に着手した。
①について、Wistarラットをペントバルビタール麻酔下に開腹し、左腎動脈上・上腸間膜動脈下のレベルで大動脈縮窄手技（65％狭窄）を行う。6週間通常の管理下で飼育し、実験に用いるものであるが、現状では予定している肥大率を得る成功率が低い状況である。
②について、ADVantage技術を用いて、安定期、心筋虚血前、再灌流120分後の各ポイントにおいて左室の収縮能および拡張能を含めた左室ダイナミクスの評価を行うものであるが、現在のところ国内で同システムを用いた研究を行っているの研究施設との情報交換を行ったところでとどまっている。
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| Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
圧負荷による肥大心ラットモデル（POHラット）の作製について、国内の同様の研究を行っている施設と学術交流を行った上で試作しているころであるが、解析に必要なレベルの成功率が低い状況である。また、左室圧-用量曲線による左室ダイナミクスの解析については、当施設において大動物に関する経験はあるもののラットでの解析は未経験であるため国内施設での見学を予定していたが、COVID-19の国内感染増大による各種制限に伴い実現できていない。さらには、ラットの解析に必要な接続機器の購入も見送っている状況である。
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| Strategy for Future Research Activity |
圧負荷による肥大心ラットモデル（POHラット）の作製については、交流のある施設に相談し、モデル作製の成功率を上昇させることができるよう鋭意進めていく予定である。
左室圧-用量曲線による左室ダイナミクスの解析を開始できるよう、2019年度購入予定であった接続機器の購入をまず急ぎたい。正確な解析のためには他施設での見学や講習が望ましいが、COVID-19の収束まで実現困難であることが予想される。代替手段として、使用法のWeb講習等も視野に入れ機器メーカーに再度依頼を行う予定である。
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| Causes of Carryover |
左室圧-用量曲線による左室ダイナミクスの解析については、当施設において大動物に関する経験はあるもののラットでの解析は未経験であるため国内施設での見学を予定していたが、COVID-19の国内感染増大による各種制限に伴い実現できていない。さらには、ラットの解析に必要な接続機器の購入も見送っている状況である。次年度については、まずは見送っていた接続機器の購入を行う予定である。正確な解析のためには他施設での見学や講習が望ましいが、上述のCOVID-19の収束まで実現困難であることが予想される。代替手段として、使用法のWeb講習等も視野に入れ機器メーカーに依頼を行う予定である。
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Research Products
(1 results)
