2020 Fiscal Year Research-status Report
Prevention strategies for perioperative neuroinflammation related diseases with a focus on stabilization of intestinal microbiota
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19K09331
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Research Institution | Sapporo Medical University |
Principal Investigator |
山蔭 道明 札幌医科大学, 医学部, 教授 (70285005)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
立花 俊祐 札幌医科大学, 医学部, 助教 (30737309)
西原 教晃 札幌医科大学, 医学部, 研究員 (70836436)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 手術侵襲 / プロバイオティクス / 腸内細菌叢 / 神経炎症 |
Outline of Annual Research Achievements |
2019年には、せん妄が出現しやすいとされている高齢者を想定して週齢が 52 週以上のマウスを使用して以下の研究を行う計画であった。1.通常群(麻酔や手術のストレスを与えていないもの)、吸入麻酔曝露群(セ ボフルラン曝露群)、手術モデル群(セボフルラン曝露下で開腹手術を受けたもの) の3群に分類する。介入後に麻酔下で盲腸内容物を回収して次世代シークエンサーに よるメタゲノム解析を施行し(コスモバイオ社)、腸内細菌叢の変動を解析する。同 時に、各群マウスの心臓より採血を行い、IL-1β、IL-6、TNF-α血漿濃度を ELISA 法(PromoCell 社:細胞シグナリング関連 ELISA Kit)を用いて確認する。2. 別のマウスグループを用いて、各群マウスをセボフルラン麻酔下に断頭し、海馬・扁桃体を単離し、RNeasy plus micro キット(QIAGEN 社)を用いて全 RNA を抽出する。候補遺伝子は自研データより、Rtn4rl2 や Synaptotagmin 1 (Syt1) を選定し、発現の量的増減を解析する。免疫蛍光染色を行い、海馬・扁桃体におけるミクログリア活性の局在を観察記録する。 そして2020年にかけては同様の群に分類し、行動解析を行うことを計画していた。しかしながら、コロナ禍の影響による高齢マウスを取得することができない時期があり、全体として進捗に遅れがあったのは事実である。
2019年に計画していた項目を実施することができた。2020年度の当初の計画にあった行動解析に関しては、マウス供給の問題から実施することができなかった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
一時実験用マウスの供給が滞る時期があり、計画通りに実施することができなかった。 よって研究全体として遅れている。
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Strategy for Future Research Activity |
やはりコロナ禍の影響を受けてしまうと予想する。 当初の計画である、全身麻酔下で手術を受ける患者を対象(65歳以上)にて検討することに関しては、病棟での感染対策の徹底、手術室における負担増が考えられ、平時とは異なるコロナパンデミック下では実行出来ない可能性も見えている。 しかしながら、可能な限り粛々と進めていけるよう現在、工夫して出来ないものか検討中である。
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Causes of Carryover |
実験マウスを購入する分が浮いた形となった。 現在考えている使用計画としては、研究の遅れを取り戻すべく実験マウスの購入に充てる予定である。 また、研究成果の発表のための学会参加に充当する予定もある。
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