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2023 Fiscal Year Annual Research Report

デクスメデトミジンの心筋保護作用と心臓血管外科周術期管理への応用

Research Project

Project/Area Number 19K09375
Research InstitutionNagasaki University

Principal Investigator

東島 潮  長崎大学, 病院(医学系), 講師 (20380909)

Project Period (FY) 2019-04-01 – 2024-03-31
Keywords心筋保護効果 / デクスメデトミジン / オートファジー
Outline of Annual Research Achievements

近年、デクスメデトミジン(DEX)の術中投与により心臓外科術後患者の合併症発生率や死亡率が低下したことが報告された。基礎実験においてもDEXは虚血再灌流障害から心臓をはじめ様々な臓器を保護することがこれまでに報告されているが、今回これらのメカニズムとしてオートファジーに着目した。オートファジーは生体の恒常性を維持するために必要な自己蛋白分解システムであるが、過剰なオートファジー亢進は細胞死に繋がり、臓器障害の一因となる。虚血心筋におけるオートファジーの活性やDEX投与がオートファジー活性に及ぼす影響はいまだ不明である。虚血急性期のオートファジー活性を経時的に捉え、心臓血管外科周術期の至適なDEX投与法を解明することが本研究の目的である。まずはDEXの投与開始時期(虚血前DEX投与、虚血後DEX投与)が心筋保護効果に及ぼす影響を評価した。虚血群(n=8)、虚血前DEX投与群(n=15)、虚血後DEX投与群(n=5)の心筋サンプルを採取した。心筋虚血はいずれも左前下行枝を30分間結紮しその後120分間の再灌流を行った。その後再度左前下行枝を結紮し、青色の色素を左心耳より投与し虚血危険領域(AAR: area at risk)を同定したうえで、-80度で凍結保存を行った。上記3群の心筋保護効果を比較するため、凍結サンプルを用いてTTC染色を行い心筋梗塞サイズの測定を行った。各群のAARに占める心筋梗塞サイズ(IS:infarct size)の割合IS/AARは中央値で虚血群(30.3%)、虚血前DEX投与群(20.2%)、虚血後DEX投与群(18.1%)となった。虚血群と虚血前DEX投与群、虚血群と虚血後DEX投与群間に統計学的有意差は認めず、本研究においてDEXの虚血前投与および虚血後投与は心筋保護効果を示さなかった。

URL: 

Published: 2024-12-25  

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