2021 Fiscal Year Annual Research Report
重症患者の回復期のせん妄・睡眠障害・対光反射と短期ADLとの関連
Project/Area Number |
19K09418
|
Research Institution | Yamaguchi University |
Principal Investigator |
鶴田 良介 山口大学, 大学院医学系研究科, 教授 (30263768)
|
Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2022-03-31
|
Keywords | 集中治療後症候群 / QOL / 炎症反応 |
Outline of Annual Research Achievements |
【対象】2019年9月1日から2021年11月30日までに当センターを退室する患者のうち、以下の選択基準をすべて満たし、除外基準のいずれにも該当しない患者を対象とする。 選択基準:以下の基準を全て満たす患者を対象とする。1)20歳以上の救急科が担当した患者、2)当センターに5日以上入室した患者、3) 本研究の参加にあたり十分な説明を受けた後、十分な理解の上、患者本人もしくは代諾者の自由意思による文書同意が得られた患者。 【方法】ICU退室90日目にSF-36による調査で身体機能QOLが基準値以下の場合をPICS-Pとし、PICS-Pの有無でさまざまなパラメーター、検査値を比較した。なおSF-36調査票以外にも介護施設・病院に滞在中もPICS-Pとした。 【結果】49名同意後参加(3か月経過48名)、うち7名が90日後の回答なく、42名が研究にエントリーした。PICS-Pは31/42,74%に認められた。PICS-Pあり(n=31)では、PICS-Pなし(n=11)と比較して年齢が72 (66-76)、66 (58-72)と有意に高く(p=0.04)、ICU退室前の血清アルブミンが2.5 (1.9-2.8)、3.1 (2.6-3.2)と有意に低く(p=0.01)、さらにICU退室前の血清CRPが7.2 (2.8-11.0)、3.5 (1.2-4.2)と有意に高かった(p=0.01)。それ以外のAPACHEIIスコア,SOFAスコア(多臓器不全のスコア)、Frailty Scale、性別、診断、人工呼吸日数、鎮静薬・鎮痛薬の種類と投与量(ミダゾラム/プロポフォール/デクスメデトミジン、フェンタニル)、その他の退室前血液検査、睡眠時間、Richards-Campbell睡眠質問票スコア、自動瞳孔計による平均縮瞳速度(CV)、NPiに有意差を認めなかった。
|