2021 Fiscal Year Research-status Report
Study for the mechanism of brain dysfunction in patient with post intensive care syndrome after sepsis
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19K09425
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Research Institution | Nihon University |
Principal Investigator |
木下 浩作 日本大学, 医学部, 教授 (90260968)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
堀 智志 日本大学, 医学部, 助手 (10811581) [Withdrawn]
山口 順子 日本大学, 医学部, 准教授 (50570511)
千葉 宣孝 日本大学, 医学部, 専修指導医 (30535175)
杉田 篤紀 日本大学, 医学部, 助教 (70599745)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 敗血症 / 脳機能障害 / 二次性脳損傷 / サイトカイン |
Outline of Annual Research Achievements |
敗血症患者に認められる脳萎縮/脳室拡大が転帰や入院後の臨床経過と関係しているかどうかを具体的なデータから検索した。症例の来院時の血液・生化学検査結果を示す。白血球数: 12.2±6.5 (×103/μL)、hemoglobin値: 13.0±2.6(g/dL)、hematocrit値: 38.8±8.6(%)、血小板数: 20.0±9.8(×104/μL)、albumin値: 3.3±0.7(g/dL)、total bilirubin値: 1.1±1.5(mg/dL)、AST値: 149.8±321.7(U/L)、ALT値: 104.2±220.5(U/L)、ナトリウム値: 139.1±8.4(mEq/L)、カリウム値: 4.5±0.9(mEq/L)、血清尿素窒素値:51.5±46.6(mg/dL)、creatinine値:2.3±2.1(mg/dL)、lactate値:3.9±3.6(mmol/L)、HCO3-値: 19.3±6.5(mmol/L)、CRP値: 13.2±12.8(mg/dL)、血糖値: 197.2±159.4(mg/dL)、血清AT3値: 76.6±20.4(%)、HbA1c: 6.4±1.4(%)であった。 各転帰評価別のデータと退院時の転帰は、mortality評価では生存(good)52例(91.2%)、死亡(poor)5例(8.8%)であった。CPC評価では、転帰良好good 10例(17.5%)、転帰不良poor 47例(82.5%)、GOS-Eではgood 8例(14.0%)、poor 49例(86.0%)、mRSではgood 9例(15.8%)、poor 48例(84.2%)であった。結論として、敗血症患者の生存退院は全体の91.2%であるが、GOS-EとmRSおよびCPCで評価すると、それぞれ14.0%, 15.8%および17.5%であり、退院時に日常生活へ復帰できる症例が少ないことが明らかとなった。今後は、バイオマーカー値の変化として、Day 0, day 1, day 3およびday 7における転帰別の血中サイトカイン値と低血圧の日数や平均血糖値と生命転帰との関係性を明らかにするために、検討を継続する。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
バイオマーカーを測定中であり、Day 0, day 1, day 3およびday 7における転帰別の血中サイトカイン値別に統計処理中である。当初は、modified ranking score(mRS), cerebral performance score (CPC), extended Glasgow outcome scale scoreなどとの転帰相関を計画したが、日常生活動作からみた社会復帰を考慮した転帰測定として、Kazt scoreでの検討が有用である可能性が示唆されたため、新たに関係性を再検討している。同時にこれらの指標と敗血症患者での転帰不良例を低血圧の日数や平均血糖値と生命転帰との関係性を追加検討中である。
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Strategy for Future Research Activity |
転帰相関として、Kazt scoreを算定し直し、バイオマーカー値、生化学的検査データと低酸素の持続期間、平均血糖値なども検討項目に追加して具体的な転帰改善のための具体的な治療戦略を明らかにすることとした。
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Causes of Carryover |
転帰測定項目の追加があり、バイオマーカー値などの追加測定費および論文化に必要な費用が未使用であった。繰り越金(210,296円)は、主に論文化(英文化・および英文校閲)に係わる費用として使用する計画である。
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