2021 Fiscal Year Research-status Report
microRNA制御を加えた悪性脳腫瘍に対するウイルス療法
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19K09474
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Research Institution | National Center for Global Health and Medicine |
Principal Investigator |
金山 政作 国立研究開発法人国立国際医療研究センター, センター病院, 脳神経外科医師 (40466751)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | microRNA / miR138 / G47Δウイルス療法 |
Outline of Annual Research Achievements |
膠芽腫に対する第Ⅱ相臨床試験も終了し、すでに製造販売承認されているがん治療用ヘルペスウイルス(G47Δ)療法においてさらなる治療効果増強を得るための併用治療開発を目的とし、抗ウイルス感染防御、抗腫瘍免疫に関与するmicroRNA制御の有効性を評価する研究を進めている。 これまでの実験において、抗ヘルペスウイルス感染防御因子と考えられるmiR-138をターゲットとし研究を行い、in vitro、マウスモデル実験の両方においてmiR-138阻害によるG47Δ抗腫瘍増強効果を確認した。また、副次的にmiR-138阻害腫瘍における抗腫瘍免疫応答の増強効果が確認され、その分子機構につき解析を行った。2021年度は、臨床応用を目指すべく核酸合成されたmiRNA阻害物質STuD(Synthetic TuD)投与に加え、遺伝子改変システムを用いて精製可能なG47Δ-TuD RNAを用いた併用効果実験を行う予定であったが、所属の異動もあり研究が進まず科学研究費助成事業の補助事業期間延長承認申請を行い、1年間の期間延長につき承認を得た。2022年度に繰り越し実験を進める予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
所属が東京大学医科学研究所から国立国際研究センターへ変更となり、また新型コロナの影響もあり研究体制の整備が遅れ、進捗状況が極めて遅れている。このため、本年度は今までの実験結果からデータ解析を行い、論文作成をすすめた。
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Strategy for Future Research Activity |
1年間の期間延長が得られ、遅れを取り返すべく実験環境整え再開する予定である。また、miR-138阻害によるウイルス療法併用効果については、研究成果がまとまってきており結果を積極的に発表することを目指す。
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Causes of Carryover |
実験が一時休止したため予定していたウイルス作成とマウス実験が行われなかった。実験費用を温存し、この度1年間の期間延長承認が得られたため次年度の研究期間に持ち越すという状況となった。
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