2019 Fiscal Year Research-status Report
Virtual reality simulation system for skull base surgery with machine learning argolism
Project/Area Number |
19K09500
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
辛 正廣 東京大学, 医学部附属病院, 講師 (70302726)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
金 太一 東京大学, 医学部附属病院, 助教 (90447392)
河島 真理子 東京大学, 医学部附属病院, 助教 (40803664)
新谷 祐貴 東京大学, 医学部附属病院, 助教 (20844616)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 頭蓋底手術 / 機械学習 / 仮想現実 / シミュレーション |
Outline of Annual Research Achievements |
① 頭蓋底病変に対する術前画像の機械学習については、医用画像のデータベースの構築のため、理想的なMRI画像の機種、撮像方法について、絞り込み行うことができつつある。機械学習による病理診断については、様々な頭蓋底疾患を診断する手始めとして、当科にて比較的多くの経験があり、また、国際的にも機械学習による鑑別がトピックとなっている脊索腫と軟骨肉腫の鑑別が行えるかどうかについて検証を行うための、条件設定を行い、システムを構築した。現時点では、人間の目でMRI上の鑑別が極めて困難なこれら2つの頭蓋底腫瘍、再発を繰り返し難治の脊索腫と、比較的良性の経過をたどる軟骨肉腫について、logistic regressionによる特徴量の選択を行い、2 fold cross validationを7回繰り返し、prediction modelを作成することで、85%以上の正確さをもってこれらの鑑別が行えるところまで来ている。また、腫瘍の硬さや、出血性については、頭蓋底髄膜腫にターゲットを絞り、4段階の評価を予測する機械学習の条件設定を行っており、ほぼ条件設定が終わりつつある。 ② VR 3D modelの臨床的評価については、2次元の医用画像からコンピュータグラフィックによる疾患モデルの作成に習熟し、術前検討を行うことができるようになっている。 臨床医による評価についても、5段階評価を作成し、術後の評価を開始し、評価の蓄積を行っている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
① 頭蓋底病変に対する術前画像の機械学習については、あらゆる画像条件を使用して、機械学習による病理診断を行うことが、非常に時間や手間がかかるわりに、実際の臨床で有効となる情報を提供することになっていないことが見受けられた。このため、まずは、非常に鑑別が困難で、こうした情報が手術の侵襲性を大きく左右する疾患に絞って、病理診断を行うところから始めている。また、手術の難易度に関与する、病変の特徴についても、硬さや出血性が手術成績に直結する頭蓋底髄膜腫に絞って、解析を行うことで、より現実に即した機械学習モデルの作成を行うことができつつある。 ② VR 3D modelの臨床的評価については、医療画像からのコンピュータグラフィックモデルの作成が順調に行われているが、卒後年数を統一した医師間であっても、病変や手術法の習熟度に、大きな差があり、これらがどのように影響するかを検討する必要が生じている。しかしながら、全体として順調にデータの蓄積が行われている。
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Strategy for Future Research Activity |
① 頭蓋底病変に対する術前画像の機械学習については、現在の解析を継続するとともに、さらに機械学習による診断が可能となる疾患や条件の幅を広げていく。 ② VR 3D modelの臨床的評価については、現状のデータ収集を継続しつつ、医用画像からコンピュータグラフィックモデルの作成を行う際の作成者バイアスを減らすべく、自動化できる部分をさらに広げていき、こうしたシステムの開発と検証を行っていく。
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