2021 Fiscal Year Research-status Report
経頭蓋直流電気刺激を用いた急性期脳梗塞治療の有効性と作用機序に関する検討
Project/Area Number |
19K09506
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
中村 元 大阪大学, 医学系研究科, 講師 (80533794)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
尾崎 友彦 大阪大学, 医学系研究科, 招聘教員 (00723123)
貴島 晴彦 大阪大学, 医学系研究科, 教授 (10332743)
川端 修平 大阪大学, 医学系研究科, 招聘教員 (20764062)
井筒 伸之 大阪大学, 医学部附属病院, 医員 (20834170) [Withdrawn]
西田 武生 大阪大学, 医学系研究科, 助教 (30533806)
角野 喜則 大阪大学, 医学系研究科, 特任研究員 (60770675)
高垣 匡寿 大阪大学, 医学系研究科, 助教 (70724433)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 急性期脳梗塞 / 経頭蓋直流電気刺激 / 皮質拡延性抑制 |
Outline of Annual Research Achievements |
経頭蓋直流電気刺激(Transcranial direct current stimulation:tDCS)は、頭皮に置いた電極から微弱な直流電流を流し、脳細胞を刺激するものであり、リハビリテーション領域で患者の機能回復目的に臨床応用されている。本治療は、侵襲が少なく大きな副作用がないこと、大掛かりな装置を必要としないこと、既存の治療との併用が可能であること、などから様々な病態への応用が期待されている。本研究では、急性期脳梗塞に対するtDCSの治療効果を検証すべく、マウスを用いた実験系を構築した。 まず、マウスの頸動脈にナイロンスレッドを挿入して急性期脳梗塞モデルを作成する。その後、頭部にtDCSによる刺激を加えつつ、非侵襲脳表血流モニタリング装置であるレーザースペック脳表血流計を用いて虚血巣およびその周囲を含めて二次元的に脳表血流変化を連続モニタリングした。 令和3年度は、レーザースペックル脳表血流計の設定を調整しつつ、さまざまな刺激強度および刺激時間で頭部を観察した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
コロナ禍のため実地診療のエフォートが大きくなったことと、器具の不具合による調整が必要であったことから、十分な実験を行うことができなかった。そのため、研究期間を令和4年度まで延長し、研究を継続する予定である。
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Strategy for Future Research Activity |
令和4年度は以下の手順で研究を進める予定である。 ・レーザースペックル血流計を設定し直し、安定して脳表血流変化や脱分極波の観察が可能となるようにする ・tDCSを調整するとともに、脱文極波の出現頻度への影響を検証する ・データ解析の結果、tDCSが脳主幹動脈閉塞後の脳組織に与える影響を検証する
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Causes of Carryover |
実験装置の調整に時間を要したため、研究費を次年度に繰り越すこととなった。
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