2019 Fiscal Year Research-status Report
くも膜下出血に伴う脳血管攣縮の脳・髄液代謝変化のオミクスによる包括的解析
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19K09507
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Research Institution | Kobe University |
Principal Investigator |
魚住 洋一 神戸大学, 医学研究科, 助教 (50815446)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
甲村 英二 神戸大学, 医学研究科, 教授 (30225388)
谷口 理章 神戸大学, 医学研究科, 准教授 (60346195)
中井 友昭 神戸大学, 医学研究科, 助教 (60596089)
木村 英仁 神戸大学, 医学部附属病院, 助教 (90514753)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | くも膜下出血 / 脳血管攣縮 / 予後予測 / オミクス解析 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的はくも膜下出血で起こる脳血管攣縮の機序を明らかにするため、くも膜下出血患者脳脊髄液(髄液)および血液代謝物の変化をオミクスの手法を用いて解析し、脳血管攣縮時の代謝経路・代謝物の特異的な変化を明らかにすることで脳血管攣縮の予測を行うことである。昨年度1年間で髄液と血液の検体は35患者から合計112検体の髄液と84検体の血漿を採取した。現在までに髄液に関してメタボローム解析を実施し得た。症例及び検体の収集を継続しつつ、得られた結果を踏まえて主成分解析、ヒートマップ、クラスター解析、部分最小二乗法などの多変量解析の手法を用いて解析し、脳血管攣縮において特異的に変化する代謝経路を同定し、脳血管攣縮の出現と関連性の高い代謝産物を明らかにする予定である。多変量解析まで実施できていない理由は、現在までに髄液及び血液検体を収集したくも膜下出血患者の中で脳血管攣縮を発症した者が少ないからである。 しかし検体採取と同時に収集したそれぞれのくも膜下出血患者における採血データなどを解析した結果、脳血管攣縮を予測しうる内分泌代謝学的マーカーの候補物質を同定した。この副次的な研究実績の一部は国内及び国際学会において発表し、今後も発表予定である。さらに脳血管攣縮を予測しうる内分泌代謝学的マーカーの候補物質に関する結果については現在論文を執筆中であり、2020年度内の国際雑誌への投稿を企図しているところである。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
検体数は概ね計画通りに収集できているが、収集できた患者のうち、脳血管攣縮発症患者数が予想よりも少なく、脳血管攣縮を生じた患者のデータと脳血管攣縮を生じなかった患者のデータ比較が高い精度では行えていない。ただし症例の蓄積そのものは予定通りであるので、今後症例の蓄積が進むことで脳血管攣縮発症患者の髄液・血液検体の収集が増えると期待される。
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Strategy for Future Research Activity |
今後登録症例が増えることで、脳血管攣縮発症患者の髄液・血液検体の数が増え研究も一気に進むと期待される。2020年度の症例を合わせれば、主成分解析、ヒートマップ、クラスター解析、部分最小二乗法などの多変量解析を行い、脳血管攣縮において特異的に変化する代謝経路同定することができると期待期待している。
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Causes of Carryover |
昨年度収集した検体の患者さんの病態プロファイルに偏りが見られたため、本来昨年度行う計画であった髄液検体のメタボローム解析結果に基づいた多変量解析を実施することが出来なかった。このため脳血管攣縮予測の候補物質絞り込みに至らずその後の実験・研究のための資金を使用しなかった。今年度は症例と検体の蓄積が進み、この患者さんの病態プロファイルの偏りが解消され、多変量解析を行うことができるため、昨年度の残余助成金と今年度の助成金をもって髄液検体中の脳血管攣縮予測物質の探索を行う予定である。
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Research Products
(3 results)