2020 Fiscal Year Research-status Report
くも膜下出血に伴う脳血管攣縮の脳・髄液代謝変化のオミクスによる包括的解析
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19K09507
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Research Institution | Kobe University |
Principal Investigator |
魚住 洋一 神戸大学, 医学研究科, 助教 (50815446)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
甲村 英二 神戸大学, 医学研究科, 名誉教授 (30225388)
谷口 理章 神戸大学, 医学研究科, 准教授 (60346195)
中井 友昭 神戸大学, 医学研究科, 助教 (60596089)
木村 英仁 神戸大学, 医学部附属病院, 助教 (90514753)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | くも膜下出血 / 脳血管攣縮 / 予後予測 / オミクス解析 / 視床下部-下垂体-副腎系 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的はくも膜下出血で起こる脳血管攣縮の機序を明らかにするため、くも膜下出血患者脳脊髄液(髄液)および血液代謝物の変化をオミクスの手法を用いて解析し、脳血管攣縮時の代謝経路・代謝物の特異的な変化を明らかにすることで脳血管攣縮の予測を行うことである。過去2年間で髄液と血液の検体は64患者から合計217検体の髄液と182検体の血漿を採取した。現在までに髄液に関してメタボローム解析を実施し得た。症例及び検体の収集を継続しつつ、得られた結果を踏まえて主成分解析、ヒートマップ、クラスター解析を行い、脳血管攣縮において特異的に変化する代謝経路を同定中である。 検体採取と同時に収集したそれぞれのくも膜下出血患者における採血データなどを解析した結果、脳血管攣縮を予測しうる内分泌代謝学的マーカーの候補物質を同定したためその結果を国内及び国際学会において発表した。さらに脳血管攣縮を予測しうる内分泌代謝学的マーカーの候補物質に関する結果については現在国際雑誌へ論文投稿を完了し査読中である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
髄液検体のオミクス解析による脳血管攣縮原因物質特定には至っていないものの、副次的データから脳血管攣縮予測マーカーを同定し、国際雑誌への論文投稿を行なったため(査読中)。 髄液検体のオミクス解析は引き続き継続し、脳血管攣縮において特異的に変化する代謝経路同定を急ぎたい。
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Strategy for Future Research Activity |
髄液検体のオミクス解析は引き続き継続し、脳血管攣縮において特異的に変化する代謝経路同定を急ぎたい。髄液検体だけではその同定に至らない場合は同時に集積している血液検体でもオミクス解析を行い、脳血管攣縮において特異的に変化する代謝経路同定を試みる予定である。
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Causes of Carryover |
髄液検体のオミクス解析を実施している最中で、未だ原因物質特定に至っておらず、血液検体を用いた研究を実施出来ていないため。今年度中に原因物質特定に至れば、その後の検証実験に使用する予定である。
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Research Products
(3 results)