2021 Fiscal Year Research-status Report
Exploration of diagnostic and therapeutic biomarkers in primary central nervous system lymphoma
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19K09514
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Research Institution | Saitama Medical University |
Principal Investigator |
三島 一彦 埼玉医科大学, 医学部, 教授 (00282640)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
落谷 孝広 東京医科大学, 医学部, 教授 (60192530)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | primary CNS lymphoma / MyD88 / biomarker |
Outline of Annual Research Achievements |
高齢者中枢神経系原発悪性リンパ腫 (ePCNSL) は極めて予後不良な悪性脳腫瘍であり、若年者に対して標準治療として行われる大量メトトレキサート(HD-MTX)基盤化学療法と全脳照射では遅発性神経障害を高率にきたす。そのため新たな治療法の開発が必要である。我々はePCNSLに対し導入免疫化学療法後、完全奏効(CR)例には維持化学療法を行い照射は回避する治療戦略をとっている。ePCNSLに対し寛解導入療法としてHD-MTXを基盤としたR-MPVレジメン(リツキシマブ、メトトレキサート、プロカルバジン、ビンクリスチン)を2週毎に6サイクル施行後、奏効例には1ヵ月毎にR-MPVによる地固め療法を2サイクル施行、CR例にはMPVによる維持療法を2-3ヵ月毎に2年間を目標に施行、部分奏効(PR)例には減量照射23.4Gyを施行した。全17例の年齢中央値は72歳(65-79)、KPS中央値は70で、寛解導入療法に対するCR割合は76.5%、PR割合は23.5%、無増悪生存期間中央値(mPFS)は51カ月、2年PFSは53.8%、生存期間中央値(mOS)は未到達、2年OSは72.8%であった。維持療法を行った(M+)7例と行わなかった(M-)6例のmPFSは、M+:51ヵ月 vs. M-:18.3ヵ月(P=0.2)、mOSはM+:未到達 vs. M - : 21ヵ月(P=0.038)で、維持療法を行うことで生存期間が有意に延長した。また、PCNSL患者髄液より微量DNAを抽出し、デジタルPCR法にてMyD88の遺伝子変異(L265P)が検出できるかを試みた。PCNSL患者20例中12例(69%)でMyD88の遺伝子変異(L265P)が検出可能であり、全例で腫瘍組織のMyD88遺伝子変異新が確認された。髄液の微量DNAのMyD88遺伝子変異はPCNSLの診断マーカになる可能性が示された。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
新型コロナ感染症拡大のために、研究施設の使用制限などがあり、PCNSL患者髄液中の微量DNAを用いてデジタルPCRの手法によりCD79Bの遺伝子変異を検出する系の確立が遅れている。
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Strategy for Future Research Activity |
CD79Bの遺伝子変異についてデジタルPCRの系を確立し、PCNSL患者髄液の微量DNAよりCD79Bの遺伝子変異の検出が可能かについて検討する予定である。またPCNSL患者髄液のメタボローム解析を行い、バイオマーカーを検索する予定である。
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Causes of Carryover |
新型コロナ感染症拡大のために、学会がweb開催となり旅費支出が必要でなくなったため、残金が生じた。また新型コロナ感染症拡大のために研究施設が使用できず、PCNSL患者髄液中の微量DNAを用いてデジタルPCRの手法によりCD79Bの遺伝子変異を検出する系の確立が遅れている。実験助手の実験補助業務に対する人件費、実験試薬購入、論文投稿のための費用として計上し、使用する予定である。
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Research Products
(7 results)
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[Journal Article] Safety and efficacy of depatuxizumab mafodotin in Japanese patients with malignant glioma: A nonrandomized, phase 1/2 trial.2021
Author(s)
Narita Y, Muragaki Y, Kagawa N, Asai K, Nagane M, Matsuda M, Ueki K, Kuroda J, Date I, Kobayashi H, Kumabe T, Beppu T, Kanamori M, Kasai S, Nishimura Y, Xiong H, Ocampo C, Yamada M, Mishima K.
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Journal Title
Cancer Sci.
Volume: 12
Pages: 5020-5033
DOI
Peer Reviewed
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