2020 Fiscal Year Research-status Report
単純ヘルペスチミジンキナーゼ遺伝子導入Muse細胞を用いた肺癌脳転移新規治療戦略
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19K09523
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Research Institution | Hamamatsu University School of Medicine |
Principal Investigator |
鮫島 哲朗 浜松医科大学, 医学部, 講師 (00295213)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小泉 慎一郎 浜松医科大学, 医学部附属病院, 助教 (10456577)
難波 宏樹 浜松医科大学, 医学部, 特命研究教授 (60198405) [Withdrawn]
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 自殺遺伝子療法 / 脱落乳歯歯髄幹細胞 |
Outline of Annual Research Achievements |
脱落乳歯歯髄幹細胞(SHED)にレンチウイルスを用いてTKを導入して治療細胞を樹立した。治療細胞のganciclovirへの感受性を調べ3μg/ml程度の濃度でほとんどの治療細胞が死ぬことがわかった。肺癌細胞株(H1299, H460, A549)を用いて腫瘍細胞と治療細胞を3μg/mlのganciclovir存在下に様々な割合で共培養し、bystander効果による治療効果をin vitroで検証した。治療細胞:腫瘍細胞が1:32においても有意なbystander効果を認めた。特にH1299に対しては著名なbystander効果による抗腫瘍効果が確認できた。 ヌードマウスの脳にH1299を定位的に50000個注入して脳腫瘍モデルを作成した。H1299とSHED-TKを1:1で混合したもの、またはH1299を脳に注射し、それぞれの群をさらにganciclovirの有無で合計4群に分けてin vivoでのbystander効果を検証した。経時的な腫瘍体積はH1299にluc2を導入して作成した細胞を用いて生物学的発光を評価した。ganciclovirは細胞の植え込み翌日から50mg/kgを1日に2回投与した。H1299とSHED-TKを混合しganciclovirを投与した群(co-implantation+ganciclovir)では著名な腫瘍の減少を認め、day100までの死亡は認めなかった。controlの3群(co-implantation+PBS, H1299+ganciclovir, H1299+PBS)では腫瘍は増大し、40-50日程度で死亡した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
論文化までの最低条件は概ね満たしているため
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Strategy for Future Research Activity |
今後は前もって作成した腫瘍モデルに対する治療効果を確認し、vivoでの腫瘍に対する治療細胞の遊走能を評価し、論文化する。
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Causes of Carryover |
ヌードマウスの購入および生物学的発光を測定するためのD-luciferinの購入を行なったため。
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