2021 Fiscal Year Annual Research Report
脊柱靭帯骨化症の病因に関するペリオスチンの役割の解明
Project/Area Number |
19K09545
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Research Institution | University of Toyama |
Principal Investigator |
川口 善治 富山大学, 学術研究部医学系, 教授 (00262527)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
北島 勲 富山大学, 大学本部, 理事・副学長 (50214797)
箭原 康人 富山大学, 附属病院, 医員 (60456390)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 脊柱靭帯骨化症 / 血清バイオマーカー / 血清ペリオスチン / 骨化進展 |
Outline of Annual Research Achievements |
研究実績 未だ原因不明の難病である脊柱後縦靭帯骨化症(OPLL)の病態の解明を目的として、血清のバイオマーカーを検討した。92名のOPLL患者と年齢性をマッチさせた54名のコントロール患者を対象としてcase control studyを行った。 来院時に採血および採尿を行い、血中のfibroblast growth factor-23 (FGF-23)、クレアチニン、リン、カルシウム、アルカリフォスファターゼ、ペリオスチンなどと尿からはクレアチニン、リン、カルシウム、リン再吸収率を測定した。またOPLLの骨化巣をCTにて2年以上フォローできた症例では、OPLL骨化巣の伸展の有無を検討した。 その結果、FGF-23はOPLL群で高値であり、血清リン値はOPLL群で低値を呈した。またペリオスチン値はOPLL群で高値であった。OPLLが伸展していたものは28名であり、非伸展群43名と比較して、ペリオスチン値が伸展群で高値をとった。ROC曲線の分析では、OPLL群とコントロール群の比較でペリオスチン値76.8ng/mLでAUCが0.684(95%CI 0.583-0.784)、感度0.685、特異度0.648であった。OPLL伸展群と非進展群の比較でペリオスチン値72.0ng/mLでAUCが0.653(95%CI 0.521-0.786)、感度0.821、特異度0.512であった。。 FGF-23は骨から分泌されるサイトカインで腎臓に作用しリンの再吸収を阻害する。またペリオスチンは骨芽細胞より分泌される蛋白質であり、喘息などのバイオマーカーとしての有用性が報告されている。本研究の結果より、OPLLの病態においてリン代謝が関わる可能性が示唆された。またペリオスチンはOPLLの病態に関与している可能性があり、中でもOPLLの骨化巣の伸展に関与するバイオマーカーとなりうることが分かった。
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[Journal Article] Serum Periostin Level Reflects Progression of Ossification of the Posterior Longitudinal Ligament2022
Author(s)
Kawaguchi, Yoshiharu MD, PhD1,a; Kitajima, Isao MD, PhD2; Yasuda, Taketoshi MD, PhD1; Seki, Shoji MD, PhD1; Suzuki, Kayo MD, PhD1; Makino, Hiroto MD1; Ujihara, Yasuhiro MT2; Ueno, Tomohiro MT, PhD2; Canh Tung, Nguyen Tran MD1; Yahara, Yasuhito MD, PhD1
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Journal Title
J Bone Joint Surg, open access
Volume: 7
DOI
Peer Reviewed / Open Access
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