2021 Fiscal Year Research-status Report
Epigenome-wide association study of human intervertebral disc degeneration
Project/Area Number |
19K09597
|
Research Institution | Mie University |
Principal Investigator |
明田 浩司 三重大学, 医学部附属病院, 講師 (20422826)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
奥村 克純 三重大学, 生物資源学研究科, 教授 (30177183)
島岡 要 三重大学, 医学系研究科, 教授 (40281133)
須藤 啓広 三重大学, 医学系研究科, 教授 (60196904)
|
Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2023-03-31
|
Keywords | 椎間板変性 / エピジェネティックス / DNAメチル化 / RNAシークエンス |
Outline of Annual Research Achievements |
椎間板変性は遺伝性を背景に環境因子が影響すると考えられているが、その関連性は不明である。エピジェネティクスはDNAのメチル化修飾(DNAメチル化)を始めとした遺伝子発現を調節する機構であり、細胞分化や組織の安定化に寄与する。一方、DNAメチル化の異常は様々な疾患の発症に関連することが報告されている。しかし、これまで椎間板変性とエピジェネティクスの関連性は明らかになっていない。本研究の目的はヒト椎間板組織のエピゲノムワイド関連解析からDNAメチル化特性を椎間板変性度別に解析し、椎間板変性の鍵となる候補遺伝子を同定し、その機能解析を行うことである。 RNAシークエンスよる網羅的mRNAの発現解析:メチル化解析を行う全検体を用いてRNAシークエンスによるmRNAの網羅的発現量解析(株式会社レリクサ)を行う。まず変性度別の遺伝子発現変動プロファイルの取得、発現変動遺伝子群のgene ontology解析を行う。DNAメチル化変化部位と比較解析を行うことで候補遺伝子の絞込みを行う。 2021年度は、椎間板組織からのtotal RNA抽出法を改良した。代表サンプルのRNAシークエンス解析を行い、FastQCによるシークエンス産物に異常がないこと、シークエンスリードのトリミングにてmapping rateが90%以上であることを確認した。RNAシークエンスが十分に行うことが出来ることを確認した。また、DNAメチル化様式に変化を生じた代表的な4遺伝子 (CAPRIN1, YAP1, CARD14, GADD45G)のmRNA発現、蛋白発現(ウエスタンブロット法)およびヒト椎間板組織での発現(免疫組織学的解析)に関しても検討した。ヒト椎間板組織を変性初期群と進行期群に分類し、4遺伝子に対するタンパク発現陽性細胞数を定量化した。2群間で陽性細胞率が変化していることが確認された。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
椎間板組織からのmRNA抽出法を改良することより、品質の高いtotal RNAを抽出することが出来た。代表サンプルのRNAシークエンス解析にて、解析が十分に行う事が出来た。変性初期および進行期サンプルの解析を2022年度に行う。
|
Strategy for Future Research Activity |
椎間板変性度別の遺伝子発現変動プロファイルの取得、発現変動遺伝子群のgene ontology解析を行う。次に、DNAメチル化様式に変化を生じた関連遺伝子と発現変動遺伝子との関連性を評価する。両者に変化を生じた遺伝子群より椎間板変性に関連する遺伝子の絞り込みを行う。
|
Causes of Carryover |
2021年度にRNAシークエンス解析のサンプルの準備が整わなかったため、2022年度に全サンプルのRNAシークエンス解析を行う。
|