2019 Fiscal Year Research-status Report
Evaluation of bone perfusion in steroid-induced osteoporosis
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19K09603
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Research Institution | Kyoto Prefectural University of Medicine |
Principal Investigator |
齊藤 正純 京都府立医科大学, 医学(系)研究科(研究院), 助教 (30614101)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
生駒 和也 京都府立医科大学, 医学(系)研究科(研究院), 准教授 (50516044)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | ステロイド性骨粗鬆症 / MRI / 血流評価 |
Outline of Annual Research Achievements |
近年ステロイドの長期服用者が増加するに伴い,ステロイド性骨粗鬆症が問題となっている.ステロイド性骨粗鬆症においては骨密度が保たれていても骨折リスクが高くなることが知られているが,その機序は明らかになっていない.一方,dynamic contrast-enhanced MRI(DCE-MRI)を用いて,閉経後骨粗鬆症患者で大腿骨近位部の血流が低下していることが報告されている.われわれは,DCE-MRIを用いてステロイド単回大量投与モデルである家兎骨壊死モデルにおいて,ステロイド投与後早期に骨内の血流が低下していることを確認した.ステロイド性骨粗鬆症における血流変化の評価法の確立を目的として研究を行っている. 研究初年度では卵巣摘出(OVX)+ステロイド群,OVX+生食群,sham+ステロイド群,sham+生食群の4群に分けて大腿骨近位部の血流評価を行った.OVX+生食群,sham+ステロイド群,sham+生食群の3群については3羽ずつのMRI撮像のプロトコールを完了することができた.しかし,OVX+ステロイド群は統計処理が可能な個体数まで撮像プロトコールが完遂できなかった.プロトコールを完了できた3群間では明らかな差は確認できなかった.OVX+ステロイド群で2週までステロイド投与可能であった個体が1羽おり,その1羽は血流が低下していた.個体差の可能性もあるため,今後個体数を増やす必要がある.そのためにステロイド投与方法やMRI撮像プロトコールの見直しをおこない,さらにmicro CTやDEXAでの評価も行っていく予定である.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
当初計画したストロイド投与とMRI撮像プロトコールではOVX+ステロイド群で実験進行中に死亡する個体が生じた。そのため十分なデータの採取ができない事象が生じている.OVXとステロイド投与によるストレスに加え,MRIを経時的に撮像するため麻酔が必要であり,実験動物に負荷が大きかった可能性がある.骨粗鬆症は慢性疾患であり,ステロイド投与早期の血流の影響というよりは長期的な血流への影響を検討したいため,現在ステロイド投与およびMRI撮像についてのプロトコールを見直して継続中である.
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Strategy for Future Research Activity |
今年度内にステロイド投与およびMRIの撮像プロトコールを確立させることを目標とする.さらにmicro CT, DEXAのデータも採取した上で,データ解析を行う.micro CT, DEXAの撮像条件などを検討して個体数を増やしていく予定である.
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Causes of Carryover |
26364円で実験動物の購入も検討したが,プロトコール見直しのため,次年度の実験動物および消耗品の購入資金に充てたほうがいいと判断したため.
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