2020 Fiscal Year Research-status Report
Investigation of novel regulatory factors of bone formation
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19K09616
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Research Institution | Tokyo Medical and Dental University |
Principal Investigator |
加藤 剛 東京医科歯科大学, 医学部附属病院, 非常勤講師 (80447490)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
猪瀬 弘之 東京医科歯科大学, 大学院医歯学総合研究科, 寄附講座准教授 (30615711)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 骨代謝 |
Outline of Annual Research Achievements |
人の骨量は思春期以降から閉経までの間、骨形成と骨吸収のバランスが保たれることによりほぼ一定で経過する。この骨量の維持には、骨形成及び骨吸収を調整する機構(リモデリング)が必要であり、骨リモデリングの破綻は骨量の減少に繋がる。しかしながら、骨リモデリングの分子機構のうち、骨形成のメカニズムに関しては未だ不明な点が多い。申請者らは、転写因子のうち、これまで作用が全く不明とされてきたフォークヘッド遺伝子(以下Fox-Xとする)がin vitroで骨芽細胞分化の過程において増加すること、in vivoにおいてFox-Xを骨芽細胞特異的に欠損させると高骨量を示すことを見出した。我々はマイクロCTを用いた画像解析において、Fox-X欠損マウスが大腿骨の高骨量を示すことを明らかとした。また、脊椎切片に対して骨形態計測を用いて解析し、Fox-X 欠損マウスが脊椎においても高骨量を呈することを見出した。更に、切片においては、トルイジンブルー染色にて骨芽細胞数が増加しており、カルセインラベリングにより骨形成が亢進していることにより、骨量が増加していることを明らかにした。その一方で、骨吸収については有意な差を認めなかった。そして、その高骨量のメカニズムとして、Fox-XがWnt経路を調節することにより間葉系幹細胞から骨芽細胞への分化を調節していることをルシフェラーゼアッセイ、RNAシークエンス、CHIPアッセイなどの分子生物学的解析により明らかにした。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
in vivoの表現型の解析については既に終了しており、現在論文作成中であるため。
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Strategy for Future Research Activity |
計画は順調に進行しており、このまま継続していく。
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Causes of Carryover |
前年度においては、主としてin vivoにおける骨代謝動態の検討を行ったためである。今年度はより詳細な制御機構について、分子生物学的に検討していく。
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