2021 Fiscal Year Research-status Report
Basic research of genomic medicine for bone metastasis of unknown primary aming at precision medicine
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19K09637
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Research Institution | 独立行政法人国立病院機構(東京医療センター臨床研究センター) |
Principal Investigator |
森岡 秀夫 独立行政法人国立病院機構(東京医療センター臨床研究センター), 政策医療企画研究部, 医長 (10230096)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 原発不明がん / 骨転移 / ゲノム解析 / プロテオーム解析 / ゲノミクス / プロテオミクス / 免疫組織化学 |
Outline of Annual Research Achievements |
原発不明骨転移は,原発巣の病理組織型に応じた標準的がん治療を受けることができず,組織診断が確定したがんに比較して明らかに予後不良である.また,骨転移自体が患者の運動機能を著しく阻害するため,病状の進行に伴いがん患者のQOLを低下させ,患者の治療選択肢はさらに狭められる.このような問題を解決するためには,原発不明骨転移の病態解明とその治療体系の確立を行う必要がある.本研究では,原発不明骨転移に対する個別化医療としてのプレシジョン・メディシンを目指したがんゲノム解析のデータをもとに、原発不明骨転移の病態解明を行い,本疾患の治療体系構築を目指す.特定の治療法がない原発不明がんの治療法の研究開発は大きく分けて以下のようになる.1)遺伝子発現プロファイル/エピジェネティクス解析に基づく原発巣の推定,2)網羅的遺伝子解析により,腫瘍化の原因となり治療標的になるactionable遺伝子異常の検索することである. 1)は遺伝子学的に組織診断を行い,2)は仮に組織診断結果が得られない場合も,治療を行う可能性を示すことになる. (2019年度)2017年4月以降,当施設で原発不明骨転移と診断された症例の臨床情報および腫瘍マーカー,PETを含む画像所見を後方視的に解析した. (2020年度)2017年4月以降に原発不明骨転移に対して行われた生検材料を用いて,免疫組織学的検索を行った.組織特有の抗原物質を染色する免疫組織化学では,組織特異的・腫瘍特異的マーカ-が次々に開発されており,原発不明骨転移がんに関しては,多くの抗体を用いてタンパクの発現解析がなされている.現在,免疫組織化学を用いたタンパク質の解析結果と血液生化学における腫瘍マーカーとの相関解析を進めている. (2021年度) 当施設でゲノム解析を行った原発不明骨転移のデータとその治療結果を集積・解析中である.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
2020年以降現在に至るまで、新型コロナウイルスの感染拡大の影響による遺伝子解析作業の中断およびゲノム解析を行う新規患者数の減少,原発不明骨転移に対する生検を含む手術検体蓄積の不足などが主な原因として考えれる
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Strategy for Future Research Activity |
昨年度まで得られた検体と関連する臨床情報,ゲノム解析結果の相関について中間解析を行い,研究の方向性の適否を検討中である.新型コロナウイルスの感染拡大は,当施設のがん診療に少なからず影響を及ぼしているが,がん診療の回復とともに,研究活動も加速させる予定で準備を行っている.
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Causes of Carryover |
2020年以降現在に至るまで、新型コロナウイルスの感染拡大の影響による遺伝子解析作業の中断およびゲノム解析を行う新規患者数の大幅な減少,原発不明骨転移に対する生検を含む手術検体蓄積の不足などが主な理由であり,現在なお昨年度まで得られた検体と関連する臨床情報,ゲノム解析結果の相関について中間解析を行っている状況である.新型コロナウイルスの感染拡大は,当施設のがん診療に少なからず影響を及ぼしているが,がん診療の回復とともに,研究活動も再開・加速させる予定で準備を行っている.
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Research Products
(32 results)
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[Presentation] 骨巨細胞腫に対するデノスマブ単剤療法の長期成績.2021
Author(s)
浅野 尚文, 斎藤 誠人, 関田 哲也, 菊田 一貴, 小林 英介, 渡部 逸央, 森井 健司, 穴澤 卯圭, 鈴木 禎寿, 川井 章, 須佐 美知郎, 森岡 秀夫, 堀内 佳輔, 中山 ロバート
Organizer
第59回日本癌治療学会学術集会
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[Presentation] 二次性脱分化脂肪肉腫の臨床像.2021
Author(s)
森井 健司, 岩田 慎太郎, 佐藤 ちあ紀, 中村 知樹, 河本 旭哉, 中山 ロバート, 王谷 英達, 鬼頭 宗久, 佐々 恵太, 末原 義之, 秋山 達, 佐藤 健二, 今西 淳悟, 河野 博隆, 上田 孝文, 穴澤 卯圭, 森岡 秀夫
Organizer
第54回日本整形外科学会骨・軟部腫瘍学術集会
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[Presentation] デノスマブの術前補助療法は骨巨細胞腫の掻爬術後の局所再発リスクを増大させる.2021
Author(s)
浅野 尚文, 齊藤 誠人, 菊田 一貴, 小林 英介, 竹内 克仁, 須佐 美知郎, 渡部 逸央, 西本 和正, 森井 健司, 穴澤 卯圭, 鈴木 禎寿, 川井 章, 森岡 秀夫, 堀内 圭輔, 中山 ロバート
Organizer
第54回日本整形外科学会骨・軟部腫瘍学術集会
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[Presentation] 切除不能または再発性骨巨細胞腫に対するデノスマブ単剤療法の治療成績2021
Author(s)
浅野 尚文, 齊藤 誠人, 関田 哲也, 菊田 一貴, 小林 英介, 渡部 逸央, 森井 健司, 穴澤 卯圭, 鈴木 禎寿, 川井 章, 森岡 秀夫, 中山 ロバート
Organizer
第54回日本整形外科学会骨・軟部腫瘍学術集会
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[Presentation] 若年の軟骨芽細胞腫における治療の課題 当院および関連施設での治療経験.2021
Author(s)
弘實 透, 山口 さやか, 森 智章, 浅野 尚文, 菊田 一貴, 須佐 美知郎, 堀内 圭輔, 渡部 逸央, 穴澤 卯圭, 鈴木 禎寿, 森井 健司, 吉山 昌, 森岡 秀夫, 小林 英介, 中山 ロバート
Organizer
第54回日本整形外科学会骨・軟部腫瘍学術集会
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[Presentation] がんロコモの現状と課題.2021
Author(s)
高木 辰哉, 窪田 大介, 石島 旨章, 河野 博隆, 森岡 秀夫, 阿部 哲士, 岩瀬 哲, 緒方 直史, 酒井 良忠, 大島 和也, 大江 隆史, 中村 耕三, がんロコモワーキンググループ
Organizer
第54回日本整形外科学会骨・軟部腫瘍学術集会
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[Presentation] デノスマブの術前補助療法は骨巨細胞腫の掻爬術後の局所再発リスクを増大させる.2021
Author(s)
浅野 尚文, 齊藤 誠人, 菊田 一貴, 小林 英介, 竹内 克仁, 須佐 美知郎, 渡部 逸央, 西本 和正, 森井 健司, 穴澤 卯圭, 鈴木 禎寿, 川井 章, 森岡 秀夫, 堀内 圭輔, 中山 ロバート
Organizer
第94回日本整形外科学会学術総会
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[Presentation] 四肢および後腹膜腔外体幹部発生脱分化脂肪肉腫の予後因子 骨軟部肉腫治療研究会による多施設共同研究.2021
Author(s)
森井 健司, 穴澤 卯圭, 佐藤 ちあ紀, 中村 知樹, 中山 ロバート, 河本 旭哉, 鬼頭 宗久, 秋山 達, 小林 寛, 永野 昭仁, 上田 孝文, 森岡 秀夫
Organizer
第94回日本整形外科学会学術総会
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