2023 Fiscal Year Annual Research Report
精子ミトコンドリアの解析による精索静脈瘤の病態解明および新規治療の開発
Project/Area Number |
19K09701
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Research Institution | Toho University |
Principal Investigator |
小林 秀行 東邦大学, 医学部, 准教授 (10408875)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 男性不妊症 / AI / 精索静脈瘤 / 無精子症 / micro TESE |
Outline of Annual Research Achievements |
研究1年目である2019年度は、精索静脈瘤患者の手術前後の精液検体の採取に重点を置いてきた。2020年度は、コロナ渦の影響で2020年4月以降の精索静脈瘤手術は中止となり、その後も手術件数は増えず思うように検体は集まらなかった。 そのため、無精子症の精巣組織の病理画像をAIによって分類する研究を開始し、2021年5月に精巣内の精子への成熟度を判定するJohnsen scoreをAIで自動分類するシステムを構築、英国科学誌 「Scientific Reports」に発表することができた。2022年度は、AI研究をさらに展開し、AI予測モデルの作成に着手した。非閉塞性無精子症に対してmicro TESEを行なう際の精子回収予測モデルを開発し、寄与因子としてT/E2が最も精子回収の予測に関係していることが分かった。 2023年度は、シカゴで開催されたAUA2023にて、非閉塞性無精子症に対する術前精子回収AI予測モデルの研究内容を発表し、男性不妊症領域では、まだAI関連研究が少なく大きな関心を得ることができた。さらに、精索静脈瘤の術式と術後精液検査の改善度を調べた研究をドバイで開催された20th Urological Association of Asia Congressにて発表した。精索静脈瘤の手術方法についてUAEのドクターに興味を持たれ、ディスカッションしたことは更なる研究発展の手がかりとなった。2023年度は研究最終年度として、これまで行なってきた研究内容を海外で発表することができ今後の研究発展の手がかりを掴むことができた。
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