2019 Fiscal Year Annual Research Report
クラスターCTCに注目した泌尿器癌の分子基盤に基づいたバイオマーカーの開発
Project/Area Number |
19K09725
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Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
松岡 妙子 筑波大学, 附属病院, 病院講師 (90781617)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
松阪 諭 筑波大学, 医学医療系, 教授 (00372665)
小島 崇宏 筑波大学, 医学医療系, 准教授 (40626892)
河合 弘二 筑波大学, 人間総合科学研究科, 講師 (90272195)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | 尿路上皮癌 / 腎癌 |
Outline of Annual Research Achievements |
泌尿器癌においても免疫チェックポイント阻害剤の有効性が示され、広く使われるようになった。しかし、これら免疫治療が奏功する患者は一部であり、バイオマーカーの同定が急務とされている。近年、循環腫瘍細胞(CTC)には細胞集塊で存在するクラスターCTCが存在し、単独で存在するシングルCTCよりも転移の形成に強く関与することが明らかとなってきた。本研究では、転移性腎癌および尿路上皮癌患者の血液から分離したクラスターCTCを用いて分子生物学的解析を行い、泌尿器癌におけるクラスターCTCの分子基盤に基づいたバイオマーカーの開発を目指すため本研究を立案した。 初年度は腎癌、尿路上皮癌のC T Cを採取するためにCalceinで染色したそれぞれの細胞株が厳密精密濾過フィルターで捕捉可能かどうか検討し、フィルターの孔径を決定した。また低接着プレートで数日培養し、クラスター化させた細胞株も混入し、フィルター上でクラスター細胞が分離可能であるか検討を行なった。さらに、がん細胞を同定するために既報の文献より5-ALAによる染色を複数の細胞株で行い、フィルター上でも同様に染色可能であるか確認した。5-ALAで同定できない細胞についてはCKやEpCAM抗体による染色を行うこととし、同定された細胞をフィルターから一つずつ採取することを試みた。今後は実際の転移性泌尿器癌の血液からCTC、cfDNAの採取を行い分子生物学的解析を予定していたが、研究代表者の退職のため本研究は中止となった。
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