2020 Fiscal Year Research-status Report
Project/Area Number |
19K09736
|
Research Institution | Nagoya City University |
Principal Investigator |
梅本 幸裕 名古屋市立大学, 医薬学総合研究院(医学), 教授 (80381812)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
武田 知樹 名古屋市立大学, 医薬学総合研究院(医学), 研究員 (30814256)
安井 孝周 名古屋市立大学, 医薬学総合研究院(医学), 教授 (40326153)
野崎 哲史 名古屋市立大学, 医薬学総合研究院(医学), 研究員 (50813432)
水野 健太郎 名古屋市立大学, 医薬学総合研究院(医学), 准教授 (70448710)
岩月 正一郎 名古屋市立大学, 医薬学総合研究院(医学), 助教 (70595397)
|
Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2022-03-31
|
Keywords | 男性不妊症 / Sertoli細胞 / Leydig細胞 / 遺伝子導入 / SCO / microdissection法 |
Outline of Annual Research Achievements |
21世紀に入り、男性不妊症、特に非閉塞性無精子症の治療は飛躍的に進歩した。現在の標準治療は顕微鏡下精巣内精子採取術(micro-TESE)である。しかし治療成績は約30%と低く、少子高齢化社会において不妊治療は国家的な急務といえる。現在、非閉塞性無精子症の治療としてmicro-TESEを超える治療がおよそ20年経過しても存在しない。造精機能障害の原因として、造精機能をつかさどる遺伝子の欠損か機能異常が考えられる。 私達は以前より精巣内への遺伝子導入を行い、体細胞における外来遺伝子の導入・発現に成功してきている。また各学会の提言からも、体細胞における研究は次世代に伝播されないため推奨されている。もし体細胞において造精機能をつかさどる遺伝子が判明し、精巣内への導入が行えれば、精子形成の再生が可能となる。これが真にmicro-TESEを超える新たな治療戦略につながっていくこととなる。 そこでまずは細胞分離を行い、体細胞であるSertoli細胞とLeydig細胞の分離を試みた。 まずはパーコール法による分離を行った。精巣をホモジネイトし、十分細胞が離れたところでパーコール液を超遠心機にて遠心分離を行った。各層に分離したところにSertoli細胞およびLeydig細胞、精細胞が分離してくる予定であった。するとLeydig細胞はおよそ70%の確率で分離ができたが、Sertoli細胞はコンタミが多く、一定した分離にならなかった。 次にMicrodissection法にて精細管を分離できるかどうか試みた。精細管は分離可能であったが、1 cell あるいは極少量の細胞でのPCR技術が確立できず、現在検討中である。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
細胞分離についてある程度の確率で分離可能であった。組織切片からのmicrodissectionが行えた。ただ1切片ではPCRの反応ないため、今後たくさんの組織でPCRをかけていく予定である。 また並行して組織観察が行える手法にも取り組んで、SCOの精細管と精子形成がされる精細管を固定せず判別することで造精機能の手がかりを目指している。
|
Strategy for Future Research Activity |
今回行えた固定しないで組織を観察する方法が確実に行えるようになると、Sertoli細胞やLeydig細胞の機能解明が進められると考えている。
|
Causes of Carryover |
精巣内の細胞を分離することによりその細胞に発現されている遺伝子検索が可能になるという考えにより、1パーコール法による分離 2 Microdissection法の2つの方法を用いて細胞分離をする計画であった。機器の不具合で一時中断したため、研究に遅れが生じ次年度使用額が発生した。そこで今回は組織固定を行わず精細管を観察することで造精機能のあるもの、無いものを区別できる技術に取り組んでいる。 このためこの精細管での違いを検討し造精機能の違いを比較検討を行っていく予定であるため。
|
Research Products
(5 results)
-
-
-
-
-
[Presentation] Selective lysine specific demethylase 1 inhibitor, NCL1, could cause testicular toxicity via the regulation of apoptosis2020
Author(s)
Nozaki Satoshi, Naiki Taku, Iwatsuki Shoichiro, Naiki-Ito Aya, Takeda Tomoki, Etani Toshiki, Kurokawa Satoshi, Takahashi Satoru, Umemoto Yukihiro, Yasui Takahiro
Organizer
American Urological Association Annual Meeting 2020
Int'l Joint Research