2020 Fiscal Year Research-status Report
AI画像解析とチャットボットを用いた性感染症判定システムの開発
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19K09737
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Research Institution | Dokkyo Medical University |
Principal Investigator |
岩端 威之 獨協医科大学, 医学部, 助教 (90713248)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
岡田 弘 獨協医科大学, 医学部, 特任教授 (00177057)
小堀 善友 獨協医科大学, 医学部, 准教授 (50566560)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 性感染症 / クラミジア / 淋菌 / AI / チャットボット |
Outline of Annual Research Achievements |
AI画像解析を用いて、性感染症の画像診断を作るために、梅毒・ヘルペス・コンジローマのそれぞれの疾患ごとに200枚の写真画像が必要となっており、現在都内の性感染症専門クリニックと協力して画像を収集中である。昨年度の報告書にも記載しているが、梅毒患者は数が少ないため収集が困難であった。さらに、コロナ禍のため患者数が減少したために、予定よりも収集数は少ない現状である。しかし、着実に写真画像収集は進んでいるため、エンジニアと協力の上、画像自動解析システム構築を予定している。 レンタルサーバー上に日本性感染症学会ガイドラインに準拠した性感染症の問診に必要なデータベースを構築し、一定のアルゴリズムを備えた自動応答システムと組み合わせたチャットボットを作成した。一般的なブラウザだけでなく、Facebookメッセンジャーで使用できるように開発を行った。性感染症の症状は特徴的なものが多く、ある程度は問診で予測可能である。会話(チャット)形式で、判定に必要な一定の情報をチャットボットに入力することで、クラミジア尿道炎、淋菌性尿道炎、尖圭コンジローマ、梅毒、性器ヘルペス、ケジラミ等の性感染症を判定できるように作成した。チャットボットでは、30を超える性感染症にまつわる質問が用意されており、それぞれの質問を3回層に分けることにより、全ての質問を聞くことなく、問診の途中である程度の疾患を予測できるように作成し、必要最低限の質問で疾患を予測できるように作成された。作成されたチャットボットを用いて、一般の性感染症患者に対してユーザビリティ調査と、正答率の評価のために、アンケート調査を行い、良好な結果が得られた。結果は日本泌尿器科学会と、日本性感染症学会にて発表された。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
チャットボットの作成は、ほぼ予定通り進行した。ユーザビリティ・正確性の評価も行なっている。 AI画像解析に関しては大きな進展は得られなかった。理由として、画像解析用の質の良い画像を、それぞれの性感染症ごとに200枚必要としていたが、梅毒など症例数が少ない病気に対しては、必要な画像を集めることができなかったことが挙げられる。さらに、コロナ禍のために患者数が減少してしまった。
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Strategy for Future Research Activity |
現在、性感染症が多く集まる東京都内のクリニックと提携し、画像を収集している段階である。それぞれの疾患(尖形コンジローマ、ヘルペス、梅毒)ごとに、200枚の画像が必要となる。画像の収集ができれば、それらの皮疹の色や形などの特徴点を抽出したアルゴリズムを設定し、機械学習によって最終的な判定までの工程を一貫して処理できるシステムを開発する。さらにディープラーニングを用いることによって、AI が画像データから特徴点を自動的に見つけ出すことにより、処理時間を短縮すること予定している。
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Causes of Carryover |
チャットボットは他の研究費を用いて作成し、作成自体に費用がかからなかった。また、現時点でネットを用いた同様の研究(不妊治療eラーニングとスマートフォン精液検査の研究)が同時に走っているため、そちらで使用されているレンタルサーバーを使うことにより、レンタルサーバー使用費などの諸経費がかからなかった。 今年度は、AI画像解析システムの開発、現在のチャットボットシステム開発についての発表に使用することを計画している。
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Research Products
(11 results)
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[Journal Article] Seminal oxidation-reduction potential and sperm DNA fragmentation index increase among infertile men with varicocele.2022
Author(s)
Tanaka T, Kobori Y, Terai K, Inoue Y, Osaka A, Yoshikawa N, Shimomura Y, Suzuki K, Minami T, Iwahata T, Onota S, Yamamoto A, Sugimoto K, Okada H
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Journal Title
Hum Fertil
Volume: 25
Pages: 142-146
DOI
Peer Reviewed
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[Presentation] 精液輸送容器トランスポーターS®を使用した精子凍結保存ネットワーク新モデルの検討2020
Author(s)
岩端威之, 大坂晃由, 田中貴士, 安田由佳, 井上泰之, 下村之人 中山哲成, 寺井一隆, 小堀善友, 井手久満, 新井学, 杉本公平, 岡田弘
Organizer
第108回日本泌尿器科学会総会
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