2020 Fiscal Year Research-status Report
妊婦の医薬品使用と児の先天奇形発症に関連する環境・遺伝要因の解明
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19K09746
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Research Institution | Fukushima Medical University |
Principal Investigator |
西郡 秀和 福島県立医科大学, 公私立大学の部局等, 教授 (40453310)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小原 拓 東北大学, 東北メディカル・メガバンク機構, 准教授 (80612019)
栗山 進一 東北大学, 災害科学国際研究所, 教授 (90361071)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | レセプトデータベース / 妊産婦・褥婦 / 妊婦の医薬品使用 / 先天奇形リスク |
Outline of Annual Research Achievements |
ドンペリドンなどの制吐薬の妊娠第1三分期での使用と児の先天性大奇形(major congenital malformations)との関連について、株式会社JMDCの保有する大規模レセプトデータベースを用いて解析した。我々が構築したアルゴリズムを用いて2005年1月から2016年8月までの期間の児の出生年月を組み合わせ,妊娠開始日・出産日を推定した。先天性大奇形は、International Classification of Diseases, 10th revision codes.に基づいて定義した。制吐薬は、ATCコードがA03FAで始まるものと定義して、ドンペリドン、メトクロプラミド、イトプリド、モサプリドを含めた。生後1年目の先天性大奇形の診断は,Quebec Pregnancy Cohort(QPC)研究グループの定義を参考に,ICD 10コードに従って同定した。その結果、同一の健康保険組合に在籍した母親(妊婦)は38,270人であり、また児の先天性大奇形は2,041人 (5.3%)であった。母親(妊婦)38,270人のうち制吐薬は3,197人に対して妊娠第1三分期に処方された。このうちドンペリドンは371人に処方された。ロジスティック回帰分析の結果、制吐薬およびドンペリドンいずれも、児の先天奇形とは有意な関連はなかった。神経系、顔面系、呼吸器系、消化器系、泌尿生殖器系、筋骨格系に分けても解析を行っても有意な関連はなかった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
コロナ禍のため、研究施設での研究作業が予定通りに実施できなかった等。
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Strategy for Future Research Activity |
引き続き、レセプトデータ、出生コホート調査等で収集された情報を解析して、妊婦の医薬品使用および児の先天奇形発症有無とその関連因子を明らかにする予定である。
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Causes of Carryover |
該当年度は、コロナ禍もあり、研究計画通りに研究が遂行できなたかった。翌年度については、遅れの部分も含めて、3年間の計画通りに遂行予定である。
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Research Products
(1 results)
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[Journal Article] Antidepressant prescriptions for prenatal and postpartum women in Japan: A health administrative database study.2020
Author(s)
Ishikawa T, Obara T, Kikuchi S, Kobayashi N, Miyakoda K, Nishigori H, Tomita H, Akazawa M, Yaegashi N, Kuriyama S, Mano N.
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Journal Title
J Affect Disord.
Volume: 264
Pages: 295-303
DOI
Peer Reviewed / Int'l Joint Research