2021 Fiscal Year Annual Research Report
B7H3 as a promising therapeutic target for endometrial cancer
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19K09769
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
井平 圭 北海道大学, 医学研究院, 特任助教 (50813820)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
董 培新 北海道大学, 医学研究院, 特任助教 (50602504)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | B7H3 / 体癌 |
Outline of Annual Research Achievements |
miR-26aはCTDSPL遺伝子のイントロンから転写されることが報告された。我々独自の解析では、CTDSPLは体癌細胞の浸潤を抑制し、またCTDSPLの発現が体癌で低下することから、CTDSPLはmiR-26aを介して、B7H3を発現低下させると予測できる。CTDSPL発現の調節機構について、CTDSPL遺伝子のメチル化状態をBisulfite sequencingで解明することで、CTDSPL発現の発現低下は、DNAメチル化が深く関与することを明らかにした。次に、DNAメチル化阻害剤(5-AZA)を添加した結果、体癌細胞株で見られたCTDSPL発現の減少は有意に回復した。このことから、CTDSPL遺伝子の発現制御にDNAメチル化の関与が示唆され、CTDSPLはmiR-26aを介して、B7H3を発現低下させる可能性を見出した。続いて、miRNAによるCTDSPL発現制御に関しては、メラノーマでmiR-181はCTDSPLを標的し、またmiR-181は体癌で発現亢進することが報告されたから、miR-181によるCTDSPLとB7H3発現の制御をluciferase assayで解明することによって、 体癌細胞においてmiR-181はCTDSPLを直接に標的し、その発現を抑制する研究成果を得られた。また、我々過去の研究では、変異型p53は、野生型p53遺伝子に依存しない新たな機能(gain-of-function)を示し、miR-199aなどの発現を低下させることで、体癌細胞のEMTと浸潤を促進することが判明した。変異型p53とmiR-199aの機能的な関連をクロマチン免疫沈降法とluciferase assayにより分析したところ、変異型p53がmiR-199aの発現を抑制することで、間接的にB7H3のレベルを増加することを明らかにした。以上の研究成果によって、B7H3遺伝子の過剰発現による体癌転移能獲得の分子メカニズムを解明して、体癌の根絶を目指す癌研究に大きな貢献が期待できると考える。
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