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2019 Fiscal Year Research-status Report

遺伝子制御ネットワークと数理モデルで見出したマスター遺伝子による子宮内膜症の誘導

Research Project

Project/Area Number 19K09803
Research InstitutionYamaguchi University

Principal Investigator

前川 亮  山口大学, 医学部附属病院, 講師 (90598749)

Project Period (FY) 2019-04-01 – 2022-03-31
Keywords子宮内膜症 / HOXC8
Outline of Annual Research Achievements

これまでのバイオインフォマティック解析で抽出したマスターレギュレータ遺伝子であるHOXC8について、HOXC8の強制発現による細胞機能の変化を検討するため、HOXC8の強制発現ベクター を作成した。作成にはpGL3ベクターを用いた。cDNAライブラリを作成した後に、HOXC8のmRNA全長をPCRにて増幅してベクターに挿入した。
次に、子宮内膜間質細胞を用いた強制発現実験を行い、これら遺伝子の発現変化が子宮内膜症細胞に特徴的な細胞機能や遺伝子発現プロファイルを誘導するかについて検討した。子宮内膜間質細胞に上記で作成したHOXC8強制発現ベクターを導入した。そして、HOXC8を強制発現した子宮内膜間質細胞でHOXC8が実際に発現亢進しているかを、抗HOXC8抗体(Rabbit, monoclonal antibody) を用いたウェスタンブロット法を施行して確認した。次に、HOXC8強制発現ベクターを導入して48時間後に増殖能 (MTT assay)、細胞遊走能 (migration assay/wound healing assay)についての解析を行い、HOXC8の強制発現によって、増殖能、遊走能が亢進することを明らかにした。さらに、3次元コラーゲンゲルを用いた細胞接着・収縮能の解析 (3D gel contraction assay)を行い、細胞接着能・線維化能が亢進することを明らかにした。HOXC8によって亢進した細胞機能はいずれも子宮内膜症細胞で亢進していることが報告されている。すなわち、HOXC8の強制発現により、これらの子宮内膜症細胞が有する機能が再現されることが明らかとなった。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

HOXC8遺伝子強制発現ベクターの作成と細胞への導入による強制発現細胞の作成は予定通りに順調に進行している。強制発現細胞の作成の手技にも精通し、強制発現ベクターや細胞の作成は安定して可能となっている。
強制発現細胞における各種機能解析も予定通りに進行しており、現在のところ研究の進行に問題はない。このまま来年度に予定している実験を進めていく予定である。

Strategy for Future Research Activity

研究計画通り、令和2年度はHOXC8強制発現細胞でマイクロアレイによる網羅的mRNA発現解析を行い、HOXC8により発現が誘導される遺伝子を抽出する。それらにおいてGene ontologyやKEGG pathway解析を施行し、令和元年度で認めた細胞機能の亢進と遺伝子発現変化の関係について明らかにする。

Causes of Carryover

令和元年度の実験計画で準備する予定であったマイクロアレイ実験に使用する実験器具一式およびマイクロアレイを令和2年度の請求としたため、未使用額が生じた。令和2年度使用額は、研究計画通りの実験に使用する予定である。

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Published: 2021-01-27  

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