2019 Fiscal Year Research-status Report
Development of pathophysiological monitoring and prognostic factors for gestational diabetes with focusing on sterile inflammatory system.
Project/Area Number |
19K09814
|
Research Institution | Nippon Medical School |
Principal Investigator |
石川 源 日本医科大学, 医学部, 講師 (20287767)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
岡島 史宜 日本医科大学, 医学部, 講師 (10328784)
山田 隆 日本医科大学, 医学部, 助教 (90360180)
|
Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2024-03-31
|
Keywords | 非感染性炎症 / 妊娠糖尿病 / 2型糖尿病 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究課題は,非感染性炎症系に着目して妊娠糖尿病妊婦と健常妊婦とを比較検討することで,妊娠糖尿病の病態モニタリングと,将来の2型糖尿病発症に関する予後因子の新規開発を目的として計画したものである. 研究代表者は,過去に胎盤に関する基礎研究を進める過程で,ヒト胎盤絨毛細胞の初代培養を行い,NLRP3インフラマソームの発現を見出して,caspase-1やIL-1βが絨毛細胞中のインフラマソームを介して活性化され,Glibenclamideによって抑制されることを示した. 基礎研究の結果を臨床に展開することとし,妊娠糖尿病罹患妊婦では,正常妊婦に比し,血清中の非感染性炎症反応が亢進し,NLR系を介してNLRP3インフラマソームが有意に強く発現していると仮説を立て,その際に,インスリン抵抗性の増大で示される2型糖尿病と同様にTXNIPがNLRP3インフラマソームの活性化に関連しているかどうか検証することとした. さらに,妊娠終了後,空腹時血糖で示されるより早期にインフラマソームの活性化が示されれば2型糖尿病発症の予知が可能になると仮説を立て,本研究期間において,前向き検討を行うこととしている. 妊婦健康診査のため通院中の妊婦について,妊娠中期検査として50gブドウ糖負荷試験を行い,血糖1時間値140mg/dL以上を示した際,本研究のエントリークライテリア(GDM群)として血糖他糖尿病に関する採血項目とともに非感染性炎症に関する測定項目(NLRP3インフラマソーム,caspase-1,IL-1β等)を測定することとした. 妊娠中から分娩後にわたり測定することで妊娠糖尿病病態と非感染性炎症との関係を検討中である.
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
初年度終了時点で症例数が目標に達しなかった.研究2年目である2020年度も新たな症例をエントリー中である.
|
Strategy for Future Research Activity |
当初の研究計画にしたがい,症例を蓄積し試料採取のうえ検討を続ける.
|
Causes of Carryover |
臨床症例からの血液検体について,主にELISA法により測定する研究内容となっている. 一定数の症例蓄積の後まとめて測定するため,当該年度は試薬購入を控えた. そのため次年度使用額が生じた.
|