2019 Fiscal Year Research-status Report
Development of a novel treatment for male infertility by using Serotonin
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19K09815
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Research Institution | Hyogo Medical University |
Principal Investigator |
柴原 浩章 兵庫医科大学, 医学部, 教授 (80206143)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
杉山 由希子 兵庫医科大学, 医学部, 助教 (70847384)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 生殖医療 / 男性不妊 / 精子 / セロトニン / 受精 / SMAS / 精子パラメーター |
Outline of Annual Research Achievements |
WHOによると、不妊の原因は女性41%、男性24%、両方24%とされる。不妊治療において男性因子は看過できない要因である。本研究では、受精における精子の機能障害に着目し、セロトニンの精子に対する作用と治療への応用を検討する。 ハムスターを用いた先行研究により、セロトニンが精子のhyperactivationを促進し、またマウスを用いたIVF実験により、受精率を上昇させることが報告されている。ヒトにおいても同様の効果が期待できるか、SMAS (Sperm Motility Analyzer System) を用いて検討する。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本研究を実施するに先立ち、学内倫理審査委員会に申請し、承認を得た(承認番号 倫2997セロトニンによるヒト精子の運動性への影響2018/9/19承認)。Swim-up法により運動性の高い精子を回収し、SMASを用いて、精子運動率、運動速度、頭部振幅速度を測定した。実験ではセロトニンを1~100mMの濃度で添加し、各パラメーターの数値の変化を検討した。その結果、いずれのパラメーターにおいても、セロトニン添加による有意な変化は認められなかった。次にセロトニンレセプターに着目し、蛍光抗体法により精子におけるその局在を調べた。その結果、3種のセロトニンレセプターが、精子に存在することが明らかになった。
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Strategy for Future Research Activity |
これまでの結果、セロトニンによるヒト精子への直接の活性化作用は認められなかった。 一方、ヒト精子には複数のセロトニンレセプターが存在し、セロトニン経路が精子に何らかの影響を与えていることが示唆された。セロトニンレセプターが、精漿中に含まれるセロトニンにより既に飽和されている可能性があるので、今後精漿中のセロトニン濃度を測定してこれを確かめる。 また、精子濃度や運動率が正常値を満たない精液所見の精子を用い、セロトニンの効果を検討する予定である。 これによって精液所見の異常値がセロトニンに起因するかどうか検討する。
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Causes of Carryover |
予定していたより精液検体が得られなかったため、試薬が少量で済んだ。 人件費に関しても、最適な人材を選出するのに時間がかかった。 上記のため、未使用額が生じたため、次年度に繰り越し、次年度に必要な試薬の購入や人件費として使用を計画している。
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