2019 Fiscal Year Research-status Report
妊娠・授乳期リン過剰摂取による次世代個体老化促進の検討
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19K09831
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| Research Institution | Jichi Medical University |
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Principal Investigator |
金田 るり 自治医科大学, 医学部, 准教授 (70465029)
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| Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2021-03-31
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| Keywords | 妊娠・授乳期リン過剰摂取 / 少子化 / 低出生体重児 / Klotho 遺伝子 / 次世代個体老化 |
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| Outline of Annual Research Achievements |
8週齢の C57BL6 メスマウスにリン含有量の異なる餌（コントロール群：0.35%, 高リン負荷群：1.5%） を4週間給餌後、オスマウスと交配させた。高リン負荷群ではコントロール群に比べて、産仔数が少ない傾向を示し、新生仔の体重も低体重であった。出産後離乳時まで同餌で飼育継続し、離乳と同時に両群とも通常食（0.35%リン含有食）に戻した。離乳時の仔の腎組織における Klotho 遺伝子の発現レベルは高リン負荷群で低下していた。
本年度の研究により、妊娠・授乳期の母親のリン過剰摂取は、少子化傾向、新生児の低体重、生まれながらにして抗老化遺伝子である Klotho 遺伝子の発現低下を導く可能性が示唆された。妊娠・授乳期の母親のリン過剰摂取は、本邦における少子高齢化加速因子として重要であり、さらに詳細な検討を深める価値があると考えられた。
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| Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
計画通りに動物実験が遂行でき、立案当初に推測した実験結果が得られている。
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| Strategy for Future Research Activity |
妊娠・授乳期のリン過剰摂取がいかなるメカニズムに基づき、Klotho 遺伝子の発現低下につながったのか、仔腎組織における Klotho 遺伝子上流の DNA メチル化レベルの変化を検討する。また、母親のリン摂取量の変化に伴う、母親腎と胎盤のリン酸カルシウム結晶の沈着度や炎症性変化についても評価する。さらに、仔が成長し、負荷がかかった際に、妊娠・授乳期の母マウスのリン摂取量の相違が、次世代仔の臓器障害の重症度に影響を及ぼすか否か検討を加える。具体的には両群の産仔が成長後、慢性腎臓病を疑似した高リン負荷を行い、心血管障害の程度を評価する。
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| Causes of Carryover |
国際会議に参加する予定としていたが、世界的な新型コロナウイルス感染拡大のため、出張をキャンセルした。次年度使用額は情報収集のための出張旅費等に使用する。
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Research Products
(1 results)
