2021 Fiscal Year Annual Research Report
婦人科がんにおける新規免疫チェックポイントの機能解析と複合的免疫療法の開発
Project/Area Number |
19K09832
|
Research Institution | Keio University |
Principal Investigator |
西尾 浩 慶應義塾大学, 医学部(信濃町), 講師 (90445239)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
岩田 卓 慶應義塾大学, 医学部(信濃町), 講師 (30296652)
谷口 智憲 慶應義塾大学, 医学部(信濃町), 講師 (40424163) [Withdrawn]
|
Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2022-03-31
|
Keywords | 卵巣がん / がん免疫療法 / がん微小環境 / 免疫寛容 |
Outline of Annual Research Achievements |
1.がん微小環境での制御性T細胞(Treg)における Nr1の機能解析:昨年度の研究に引き続いてがん微小環境でのNr1の機能解析を行った.B16OVA細胞をマウスに皮下移植して,腫瘍モデルとした. Nrn1KOもしくはNrn1WTマウスにそれぞれB16OVA細胞株を移植し,さらにOTIマウスよりCD8T細胞をsortingしたのちに移植した.Nrn1KOマウスに移植した腫瘍はWTマウスに移植した腫瘍よりも腫瘍の増殖は抑えられていた.これらのマウスから腫瘍に浸潤するTregの数を比較すると,Nrn1KOマウスではWTマウスと比較して,腫瘍に浸潤するTregの数が抑えられていた.すなわちNrn1はがん微小環境においてもTregの誘導にかかわることが判明した.2. RNA sequenceによるNrn1の機能解析: Nrn1WTマウスもしくはNrn1KOマウスのCD4T細胞をFACS AriaIIを用いてsortingした.RNAを抽出 し,RNA sequenceを行いWTとKOで比較した上で,発現変化の大きい遺伝子群を抽出した.Heatmapを作成後,Pathway解析およびGSEA解析を行った.その 結果、Nrn1がTreg関連する遺伝子と発現状態が連動することが示され,これまでin vitroおよびin vivoで得られた結果に矛盾しないことが示され た.さらに,Tregと関連する遺伝子群を抽出して,FPKM値をWTとKOで比較したところ,Nrn1KOCD4T細胞での発現が優位に低下していることが示された. 以上よりNrn1は制御性T細胞の誘導また機能維持に重要な分子であると考えられる.
|