2019 Fiscal Year Research-status Report
新規ANSD原因遺伝子の探索と臨床的特徴の解明に関する研究
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19K09865
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Research Institution | Shinshu University |
Principal Investigator |
野口 佳裕 信州大学, 医学部, 特任教授 (50282752)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
宇佐美 真一 信州大学, 学術研究院医学系, 教授 (10184996)
西尾 信哉 信州大学, 医学部, 特任講師 (70467166)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 遺伝子 / 難聴 / ANSD / 内耳奇形 |
Outline of Annual Research Achievements |
先天性高度難聴の半数以上は遺伝子が原因であり、難聴の遺伝子解析は確定診断のみならず分子病態解明のためにも重要である。研究代表者は、昨年までの研究により優性遺伝形式をとるauditory neuropathy spectrum disorder(以下、ANSD)の一家系を見出していた。ANSDは、内有毛細胞、シナプス、ラセン神経節細胞、蝸牛神経、蝸牛神経核までの異なる部位の障害で生じうる。障害部位により人工内耳の効果が限定されうるが、現存のOAE、ABR等の機能検査から障害部位を明らかにすることは困難である。本研究では、今までの研究を発展させ、全国から収集された日本人難聴患者DNA バンクからANSDの家系を選定し遺伝子解析を行うことで、ANSDの、(1)新規原因遺伝子の同定、(2)遺伝学的所見に基づく新分類の確立と病態解明と(3)人工内耳予後予測に関する臨床応用を目的とした研究を実施した。 具体的には、全国から信州大学に収集された難聴患者サンプル(約8000検体)の中からANSDを呈する症例のピックアップを行うとともに、DNAサンプルを抽出し、次世代シークエンサーを用いた遺伝子解析を行なった。その結果、当初見出していた優性遺伝形式をとるANSD家系1家系より候補となる遺伝子Xを同定することができた。見出された遺伝子はCa2+結合タンパク質であった。遺伝子Xの蝸牛における局在を明らかにすることを目的にマウス内耳サンプルを用いた蛍光免疫染色観察を行なったところ、有毛細胞に局在が認められた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当初の計画通り遺伝子解析を行うとともに候補遺伝子を同定することができた。
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Strategy for Future Research Activity |
本年度までの研究を継続して行い他の候補遺伝子に関しても検討を行い、内耳におけるANSD発症のメカニズムに関して解明を目指す計画である。
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Causes of Carryover |
年度末に購入予定であった実験試薬がコロナウイルス感染症による納入の遅れにより購入できなかった。次年度以降に解析を行う予定である。
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Research Products
(3 results)