2022 Fiscal Year Research-status Report
A comprehensive study of the vestibular function in patients with hereditary hearing los
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19K09905
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Research Institution | Shinshu University |
Principal Investigator |
塚田 景大 信州大学, 学術研究院医学系(医学部附属病院), 講師 (90419375)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 遺難聴難聴 / 半規管機能 / 球形嚢機能 / 卵形嚢機能 / GJB2 / SLC26A4 / CDH23 / 加齢性変化 |
Outline of Annual Research Achievements |
2022年度は前年度の先天性難聴の3大原因であるGJB2、CDH23、SLC26A4遺伝子変異を有する症例に対するめまい症状の頻度および平衡機能の評価を検討に加え、さらに原因遺伝子の種類を増やして検討を行った。何らかの遺伝子変異を有する遺伝性難聴患者112例のめまい症状の頻度について検討を行い27%の症例でめまい症状を有していることが分かった。対照として両側感音難聴患者2867例のめまいの頻度を検討したところ22%の症例でめまいを認めていたことから、遺伝性患者のめまいの頻度は一般的な両側感音難聴患者と比較し大きな差がなくめまいの頻度が遺伝性難聴だからといって増えるわけではないことが明らかとなった。各遺伝子毎にめまいの頻度を検討したところ、めまいを訴える難聴の遺伝子としてはSLC26A4遺伝子変異が最も多く、SLC26A4遺伝性難聴患者の54%がめまいの既往を認め、COCH遺伝子変異症やUsher症候群の原因となるCDH23やMYO7Aのナンセンス変異症例ではめまい症状を訴えた。 また、遺伝性難聴患者122症例の前庭機能(半規管機能、球形嚢機能、卵形嚢機能)を検討したところ全体で57%の症例で平衡機能障害を認め、34%で半規管機能障害、45%で球形嚢障害、26%で卵形嚢障害を認めた。上記の結果から、遺伝性難聴症例はめまい症状の頻度は少ないが潜在的に前庭機能障害を来している可能性があり、めまい症状の頻度が少ない要因としては先天性もしくは緩徐進行性の平衡障害のためにめまい症状がでにくい可能性や難聴の強い表現型の割には前庭機能の低下の程度が軽微なものが存在している可能性が考えられた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
新型コロナウイルス感染症の影響で、対象症例の検査が困難であったため、想定していた症例数より検査数が少なく、解析が困難であった。また、参加を予定していた国際学会が延期となり参加できなかった。
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Strategy for Future Research Activity |
2023年度は、集積したデータをより詳しく解析し、各遺伝子の平衡機能の特徴をより明確にした上で、国内および国際学会での発表および学術誌に投稿予定である。
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Causes of Carryover |
参加予定の国際学会の延期などで当初計画で見込んだよりも安価に研究が進んだため、次年度使用額が生じた。次年度使用額は令和5年度請求額と合わせて消耗品費と国際学会参加や論文投稿費に使用する予定である。
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