2019 Fiscal Year Research-status Report
Optimization of retinal prosthetic stimulation by artificial intelligence
Project/Area Number |
19K09949
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
三好 智満 大阪大学, 医学系研究科, 助教 (70314309)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
内藤 智之 大阪大学, 医学系研究科, 講師 (90403188)
森本 壮 大阪大学, 医学系研究科, 寄附講座准教授 (00530198)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 人工網膜 / 機械学習 / 人工知能 / 皮質電位 |
Outline of Annual Research Achievements |
大脳皮質表面に設置した複数の電極からの皮質電位を記録し、そのデータから、人工網膜刺激電極のうち実際に刺激した電極が推定できるかどうかを、人工知能を用いて調べた。 麻酔非動化したネコ眼球の強膜内に49極の刺激電極アレイを埋植し、そのうち8個の電極を網膜への電気刺激に用いた。皮質電位の記録電極アレイ2枚を、右大脳半球の上面と内側面それぞれの硬膜下に設置した。網膜の単独の刺激電極からの1Hz双極性電気刺激によって誘発される皮質電位を、複数の電極から同時記録した。 1匹の動物から記録した皮質電位データを、まず時間ドメインと周波数ドメインの成分に分け、決定木を用いた機械学習フレームワークであるLightGBMを用い、特徴量の評価を行った。その結果、刺激後20-120ミリ秒かつ100Hz以下の波形成分と、120-220ミリ秒かつ100-200Hzの波形成分の2つの成分に特徴量が多いことがわかった。そこで、この2つの波形成分を、再帰型ニューラルネットであるLSTMに学習させた。そして一部のデータを用いどの電極から刺激されたかを推定したところ、学習済みモデルによる正答率は0.518であり、チャンスレベルよりも高かった。 以上のことから、まだ予備的な実験の結果ではあるが、皮質電位を用いた刺激電極位置の推定が人工知能を用いるとある程度可能であることが明らかとなり、網膜への電気刺激によって、視覚皮質に刺激電極の場所を特定できるだけの空間情報が入力されていることが示唆された。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
記録したパイロットデータを実際に機械学習によって学習させた結果、想定通りに網膜の刺激電極を推定することができ、人工知能の利用が可能であることがわかったため、ほぼ順調に進展している。
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Strategy for Future Research Activity |
引き続き、データの解析を進め、予測に重要なパラメータにどのようなものがあるかを確認する予定である。
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Causes of Carryover |
当初計画では解析用のハイパフォーマンスコンピュータを購入する予定であったが、より高性能なサーバーを利用することができたため、未使用分が生じた。また、学会が新型コロナ感染症のために誌上開催となったため、旅費の支出がなくなった。
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Research Products
(1 results)