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2021 Fiscal Year Annual Research Report

統合オミックス解析による視神経障害モデルマウスの病態機構解明

Research Project

Project/Area Number 19K09964
Research InstitutionTohoku University

Principal Investigator

佐藤 孝太  東北大学, 医学系研究科, 助教 (50732327)

Project Period (FY) 2019-04-01 – 2022-03-31
Keywords緑内障
Outline of Annual Research Achievements

昨年度の予備検討結果に基づき網膜神経節細胞の単離をおこないRNA-seqによる網羅的な遺伝子発現データを取得した。その結果、正常マウスと視神経挫滅後のマウスRGCにおいて、Nrf2の発現に有意な発現変動の差異は認められなかった。一方で、解糖系に関連する酵素群の遺伝子発現が減少傾向であり、特にhexokinase 2 (HK2)が視神経挫滅群で有意な発現減少を認めた。HK2はNrf2のco-activatorであるとの報告があり(Sheikh et al., J Biol Chem. 2018)、視神経挫滅後の網膜神経節細胞ではHK2の発現減少に伴うNrf2活性低下が生じている可能性が示唆された。そのため、HK2の過剰発現は視神経挫滅後の網膜神経節細胞死を抑制できる可能性があると考え、AAV2によるin vivoでの網膜神経節細胞における過剰発現ベクターを作製し、現在試験中である。また、脂質代謝関連遺伝子群の発現が減少傾向であることも認められた。近年の緑内障を対象したゲノムワイド関連解析(GWAS)の結果から、緑内障病態における脂質代謝の重要性が示唆されている。本研究結果で得られたモデルマウスにおける脂質代謝関連遺伝子の発現変動と既報のGWASにおけるヒット遺伝子との関連を検討することで、今後の緑内障病態のメカニズムを明らかにできる可能性があると考えられる。一方で、TCAサイクルに関連する遺伝子群の発現は増加傾向を示しており、解糖系によるエネルギー代謝の減衰を代償するための反応であることが示唆された。

URL: 

Published: 2022-12-28  

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