2020 Fiscal Year Research-status Report
感染性ぶどう膜炎の病態形成に関与する長鎖ノンコーディングRNAに関する研究
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19K09986
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
田中 理恵 東京大学, 医学部附属病院, 助教 (70746388)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
蕪城 俊克 自治医科大学, 医学部, 教授 (00280941)
秋光 信佳 東京大学, アイソトープ総合センター, 教授 (40294962)
川村 猛 東京大学, アイソトープ総合センター, 准教授 (70306835)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 長鎖ノンコーディングRNA / 急性網膜壊死 / 単純ヘルペスウイルス1型 / 硝子体液 |
Outline of Annual Research Achievements |
U90926のヒトにおけるホモログ遺伝子を同定するために、Ensemblのゲノムデータベースを用いて探索を行った。U90926遺伝子はUso1遺伝子とPpef2遺伝子の間に位置するが、ヒトゲノムにおけるシンテニー領域にAC110615.1 遺伝子がアノテーションされていることがわかった。AC110615.1遺伝子は、AC110615.1-201(592塩基、6エキソン)、AC110615.1-202(1,955塩基、1エキソン)という2つの転写物を有する。これらの転写物とマウスU90926転写物間の配列相同性を解析すると、AC110615.1-201と45.3%、AC110615.1-202と38.5%の相同性を確認できた。このように高い相同性を有することから、我々はAC110615.1-201、AC110615.1-202を、それぞれヒトU90926 short transcript、ヒトU90926 long transcriptと名付けた。 次にヒトU90926 short transcriptならびにヒトU90926 long transcriptの硝子体液における発現を、急性網膜壊死、サルコイドーシス、眼内悪性リンパ腫の各患者由来サンプルを用いて、定量的PCR法により測定した。その結果、ヒトU90926 long transcriptは急性網膜壊死の患者由来の硝子体液中で、サルコイドーシス患者由来の硝子体液中と比較して約35倍、眼内悪性リンパ腫の患者由来の硝子体液中と比較して約38倍の上昇を認めた。一方で、ヒトU90926 short transcriptは各患者由来の硝子体液中で、発現量に有意な差は認めなかった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
U90926のヒトにおけるホモログ遺伝子として、AC110615.1遺伝子を同定した。さらに、同遺伝子の2つの転写物とマウスU90926転写物間で配列相同性を比較すると、高い相同性を持つことを確認した。さらに、急性網膜壊死の患者由来の硝子体液を用いて、ヒトU90926 short transcript、ヒトU90926 long transcriptの各発現量を測定すると、ヒトU90926 long transcriptの発現量が著明に上昇していることを確認した。 このように、マウスU90926転写物の機能解析から発展して、ヒトにおけるホモログ遺伝子の同定、臨床検体を用いたヒトホモログ遺伝子の転写物の発現解析も終了しており、研究は順調に進展している。
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Strategy for Future Research Activity |
次年度以降は、急性網膜壊死の患者由来の硝子体液におけるヒトU90926 long transcriptの発現量、ウイルス量ならびに最終矯正視力の各関係性について解析を行う予定である。
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Research Products
(5 results)