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2019 Fiscal Year Research-status Report

網膜色素変性の新規原因遺伝子の同定-罹患者の全エクソーム解析のデータを活用して-

Research Project

Project/Area Number 19K09992
Research InstitutionOsaka University

Principal Investigator

佐藤 茂  大阪大学, 医学系研究科, 准教授 (70738525)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 不二門 尚  大阪大学, 生命機能研究科, 特任教授 (50243233)
Project Period (FY) 2019-04-01 – 2022-03-31
Keywords遺伝性網膜変性症 / 全エクソーム解析 / 網膜色素変性症 / 黄斑ジストロフィー
Outline of Annual Research Achievements

これまで我々のグループでは152例の遺伝性網膜変性症もしくは視神経症の全エクソーム解析を行ってきた。そのデータを活用し、25個の新規遺伝性網膜変性の原因候補遺伝子を同定した。本年度は、データーベース検索等を更に行い20個まで解析対象を絞り込んだ。更に、詳細な解析対象を絞り込むため、二次スクリーニングとして野生型マウス網膜を用いたin situハイブリダイゼーション法を用いた解析を準備している。これにより、網膜でのmRNAの発現の局在を調べ、視細胞で機能する分子を絞り込み、タンパク質の局在解析や機能解析、ノックアウトマウスやゼブラフィッシュを用いたin vivo機能解析等の更なる解析へつなげる予定である。残念ながら我々の研究施設内の動物実験施設の改修やCOVID19による若干の研究計画の遅れを生じている。我々のこれまでの全エクソーム解析の結果からは約24%の症例で、既知の網膜変性症原因遺伝子内に病因の候補となる変異を認めなかった。エクソーム解析の弱点である繰り返し配列やイントロン内の変異の可能性も想定されるが、遺伝性網膜変性症は遺伝的異質性を示し、多くの原因遺伝子が類似の表現型を示すので、これまで同定されていない遺伝子の存在が想定される。本研究で、新規遺伝子を同定すれば、遺伝性網膜変性症の更なる病態解明に寄与することが期待される。更に、我々のグループが開発中の人工網膜システムを含め遺伝子治療、細胞治療等の新しい治療法開発への基礎データとなる。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

3: Progress in research has been slightly delayed.

Reason

当初の計画通り、解析対象遺伝子の絞り込みを更に行うことは完了し、最終的な解析対象を決定できた。二次スクリーニングは野生型マウス網膜を用いたin situハイブリダイゼーションを計画している。しかし、動物実験施設の改修に伴う、実験動物の導入の遅れから、当初計画では胎生期及び発達期、成体の網膜サンプルの準備を年度内に完了するはずであったが、完全にそろえることができなかった。しかしながら本報告書を作成している5月初めの段階では、サンプルをそろえることがほぼ完了しており、若干の遅れと考えている。また、in situハイブリダイゼーション用のプローブ作成のためのテンプレートとして汎用性のあるgatewayシステムを用いたマウス網膜cDNAライブラリー構築を目指していたが、長いcDNAを多く含むcDNAライブラリーの構築は結果的に得られなかった。そのため、マウス網膜からmRNAを抽出し、RTPCRからの直接プローブ作成に切り替えた。現在、約半数程度の解析対象遺伝子の断片がPCRにて増幅されており、サブクローニングに入っているところである。

Strategy for Future Research Activity

COVID19による非常事態宣言により、我々の所属する研究施設も、基本的に止めることのできない実験以外の停止指示が出ているため、本格的な再開は5月初めの現時点では見通せない。実験の再開が許可されれば、プローブ作成を順次進め、in situ ハイブリダイゼーションによる二次スクリーニングを進めていきたい。その中で、更に絞り込んだ遺伝子に関しては、免疫組織染色等によるタンパク局在を並行して解析する予定である。

Causes of Carryover

所属する動物実験施設の改修計画が進行中で、動物(マウス)の導入が遅れ、それに伴い計画全体も若干の遅れを生じたため、物品購入が少なくなった。現在はマウスの導入も完了しており、元々の計画に追いつくよう努力しているところである。前年度の計画の遅れ分を本年度は取り戻す予定のため、試薬等の物品費にほとんどを充当する予定である。

  • Research Products

    (3 results)

All 2019

All Journal Article (1 results) (of which Peer Reviewed: 1 results) Presentation (2 results) (of which Int'l Joint Research: 1 results)

  • [Journal Article] Eleven-year Follow-Up of a Japanese Retinitis Pigmentosa Patient With an HK1 Gene Mutation2019

    • Author(s)
      Sato S, Morimoto T, Hotta K, Fujikado T, Nishida K.
    • Journal Title

      Ophthalmic Genet .

      Volume: 40 Pages: 466-469

    • DOI

      10.1080/13816810.2019.1678179.

    • Peer Reviewed
  • [Presentation] TTC8遺伝子に新規コンパウンドヘテロ変異を認めた 日本人Bardet-Biedl症候群の1例2019

    • Author(s)
      佐藤茂、森本壮、堀田紀久子、不二門尚、西田幸二
    • Organizer
      第64回日本人類遺伝学学会
  • [Presentation] Novel OPA1 gene mutations in Japanese patients with optic atrophy2019

    • Author(s)
      Shigeru Sato, Noriyasu Hashida, Takeshi Morimoto, Kikuko Hotta, Takashi Fujikado , Kohji Nishida
    • Organizer
      ARVO(米国)
    • Int'l Joint Research

URL: 

Published: 2021-01-27  

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