2022 Fiscal Year Annual Research Report
エピジェネティクス機構制御によるケロイド・肥厚性瘢痕に対する新規治療法の開発
Project/Area Number |
19K10006
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Research Institution | Aichi Cancer Center Research Institute |
Principal Investigator |
高成 啓介 愛知県がんセンター(研究所), がん病態生理学分野, 研究員 (80378190)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中村 優 名古屋大学, 医学部附属病院, 病院助教 (00739724) [Withdrawn]
亀井 譲 名古屋大学, 医学系研究科, 教授 (10257678)
蛯沢 克己 名古屋大学, 医学部附属病院, 病院助教 (20397459)
新城 恵子 名古屋大学, 医学系研究科, 講師 (40641618)
内堀 貴文 名古屋大学, 医学部附属病院, その他 (30625760) [Withdrawn]
大石 真由美 名古屋大学, 医学部附属病院, 医員 (00880098)
神戸 未来 名古屋大学, 医学部附属病院, 病院助教 (50597862)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | ケロイド / 肥厚性瘢痕 / エピジェネティクス |
Outline of Annual Research Achievements |
ケロイドは外的刺激などにより組織の繊維が増殖性に反応し、異常瘢痕を形成するもので、疼痛・掻痒・瘢痕拘縮といった症状に悩まされる。罹患者は国内で年間10万人といわれている。ケロイドは周囲の組織へ進展し、切除しても再発を繰り返すため難治であり、現在の治療はステロイドの外用や局所注射、切除と放射線治療などが行われているが、これらは基本的には対症療法であり、その原因の解明および病因に沿った治療が望まれている。本研究では、ケロイドにおけるエピジェネティクス機構の一端を解明し、エピジェネティクス治療薬によるケロイドの治療が可能であるかを検証することを目的とする。本年度は昨年度に引き続き、ケロイド組織特異的な遺伝子発現パターンに着目し、RNAシークエンス解析を行った。これにより以下の結果が得られた。 ケロイド組織と正常瘢痕組織の筋線維芽細胞の豊富な領域の比較したところ、いくつかの発現変動遺伝子が抽出された。次に、これらのケロイド特異的な発現変動遺伝子に対して定量PCRを行ったところ、Gene1(仮称)はケロイド組織中でmRNA発現量が有意に上昇していることが検証できた。また同時に、免疫組織化学染色においてもGene1タンパクは正常瘢痕組織よりもケロイド組織中で高く発現していることが分かった。組み換えプラスミドを用いたGene1強制発現HEK293T細胞は細胞移動能が低下し、さらにsiRNAを用いてGene1発現を阻害すると細胞移動能は回復した。
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