2019 Fiscal Year Research-status Report
骨吸収抑制と骨形成促進作用を持つゲラニルゲラニオールの骨代謝疾患への有効性の検討
Project/Area Number |
19K10060
|
Research Institution | Meikai University |
Principal Investigator |
友村 美根子 明海大学, 保健医療学部, 教授 (30217559)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
友村 明人 明海大学, 歯学部, 教授 (60188810)
|
Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2022-03-31
|
Keywords | 骨粗鬆症 / 卵巣摘出マウス / ゲラニルゲラニオール |
Outline of Annual Research Achievements |
申請者らは、これまで培養細胞を用いてゲラニルゲラニオール(GGOH)が骨吸収を担う破骨細胞の分化は抑制するが、骨形成を担う骨芽細胞の分化は促進することを見出した。本研究は骨吸収モデルマウスを作製し、ゲラニルゲラニオールのin vivoでの有効性とその作用機構を解明することを目的とする。今回は閉経後骨粗鬆症モデルマウスへのGGOHの骨吸収抑制効果について検討した。閉経後骨粗鬆症モデルマウスは両側卵巣摘出(OVX)により作製し、GGOHは摘出後2日目から1日置きに3週間腹腔(50mg/kg BW)に投与した。マイクロCTを用いて大腿骨の形態、骨量を計測した。OVX群はsham control (偽手術)群に対して骨密度(BV/TV: %),骨梁数(Tb.N: 1/mm), 骨梁幅(Tb.Th: mm)は優位に低値を示すが、GGOH投与により、緩和された。一方、骨表面積/体積比(BS/TV: 1/mm), 骨量間隙(Tb.Sp: mm)は、OVX群はsham control群に対して優位に高値を示すが、GGOH投与により低下した。以上よりゲラニルゲラニオールは卵巣摘出による骨吸収の低下を抑制し、閉経後骨粗鬆症に有効である可能性が示唆された。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
研究代表者の所属部署変更に伴い、研究時間、研究設備の制限があった。
|
Strategy for Future Research Activity |
GGOHはマウスの卵巣摘出による骨吸収を抑制することがわかった。さらにその作用機序を解明すべく、血清の骨代謝関連因子(コラーゲンペプチド、スクレロスチン、OPG、炎症性サイトカインなど)の解析、および組織学的解析(破骨細胞、関連タンパク質の染色)を行う。加えて、他の骨吸収モデルマウスの作製とGGOHの効果を検討する。
|
Causes of Carryover |
(理由) 研究代表者の所属部署変更に伴い、研究時間、研究環境に制限が加わり研究計画が遅れた。 (使用計画)研究進行を加速させる。初年度に計画した骨関連マーカータンパク質、サイトカイン等の検出キット、抗体購入およびマウス購入に使用する計画である。
|
Research Products
(1 results)