2019 Fiscal Year Research-status Report
口腔前癌病変の癌化リスクを浸潤マーカーの免染組織像から定量評価するAIの開発
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19K10084
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Research Institution | Tokyo Medical and Dental University |
Principal Investigator |
坂本 啓 東京医科歯科大学, 大学院医歯学総合研究科, 講師 (00302886)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 口腔前癌病変 / AI |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は「口腔の前癌病変の生検組織から癌化リスクを客観的に評価するシステムを構築すること」である。癌化リスクのパラメーターとしては、1. 臨床所見(年齢、性別、部位、大きさ等) 2. 組織像 3. 遺伝子変異 4.マーカータンパクの発現(免疫染色等)などがある。これらの全情報を入力して解析するシステムが最終的な到達点となるが、本研究では免疫染色法によるマーカータンパクの発現のみを解析するシステムの構築に取り組む。その前段階として、口腔前癌病変のヘマトキシリン・エオシン染色標本の病理組織学的評価におけるAIの応用の有効性の検証を行った。舌の前癌病変および初期癌病変を200症例収集し、その組織像を倍率200倍でデジタルデータとして収集した。口腔病理専門家および非専門家を含む複数の観察者がそれぞれ、病変にアノテーション作業を行った。分類は正常、低異型度異形成、高異型度異形成、癌の4クラスとし、さらに上皮を含むもの含まないものの2クラスを別途登録した。それをもとに作成した訓練用画像を用い、口腔前癌病変の悪性度の評価を行うAIを教育した。これらのAIと人間の観察者を相互比較した。その結果、AIと人間との一致度は、人間同士の一致度に近い数値をとり、特に経験年数の長い専門家のデータで教育したAIは好成績を収めた。以上より、舌の前癌病変の病理組織学的評価にAIのが有効であることが示唆された。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
最終的には免疫組織学的データを使用する予定であるが、まず一般的な染色法であるヘマトキシリン・エオシン染色標本をもちいた解析を行い、AIの有効性を確認した。
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Strategy for Future Research Activity |
症例数を増やしAIの精度の向上を図るとともに、免疫組織学的データの採取を開始し、それを用いた診断の有効性の検証を開始する。
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