2020 Fiscal Year Research-status Report
免疫活性化作用を有するMSC亜集団を用いた顎骨壊死治療法の検討
Project/Area Number |
19K10182
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
西澤 悟 東京大学, 医学部附属病院, 特任助教 (00646200)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
浅輪 幸世 東京大学, 医学部附属病院, 特任講師 (10769912)
星 和人 東京大学, 医学部附属病院, 教授 (30344451)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 薬剤性顎骨壊死 / 間葉系幹細胞 / 細胞治療 / 再生医療 / 骨粗鬆症 |
Outline of Annual Research Achievements |
①免疫活性化作用を促進する化合物の検索: 免疫活性化作用を有するMSC亜集団を同定することを目的にC57BL/6マウス骨髄から採取したMSCを既報の表面マーカーを参考にセルソーティングによりいくつかの亜集団に分類した。このMSCと脾臓細胞から採取したT細胞、B細胞、樹状細胞など各種免疫系細胞と共培養をおこない、培養後の免疫系細胞の増殖および分化度、培養上清の抗体量を指標として各亜集団の免疫活性化作用を解析した。そして高い免疫活性化作用を有すると推測されるMSC亜集団を対象として次世代シーケンサーを用いたRNA-Seq解析をおこなった。 現在その解析データーの分析を実施している。今後は当該遺伝子の発現調節作用を有する化合物を検索し、この化合物を作用させたMSCの免疫調整作用の変化を確認する予定である。
②難治性薬剤性顎骨壊死モデルマウスにおけるMSCによる治療効果の検証: C57BL/6マウスにゾレドロン酸およびシクロフォスファミドを腹腔内投与し、上顎第一大臼歯を抜歯し、さらに抜歯窩に血管収縮効果のある薬剤を投与することで難治性薬剤性顎骨壊死モデルマウスを作出した。抜歯時にMSCを尾静脈から投与した群を治療群、salineを投与した群を対照群とした。抜歯部の病変を週2回の頻度で肉眼的に評価した。抜歯後2週間の時点で安楽死させ、口腔粘膜ごと一括切除した上顎骨の組織学的評価を行い、マイクロCT所見とあわせて評価し難治性薬剤性顎骨壊死モデルマウスにおけるMSCによる治療効果を検証した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
新型コロナウイルス感染拡大による大学の入構制限があり、計画通り研究を実施することが困難な状況だった。
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Strategy for Future Research Activity |
難治性ARONJの細胞治療に用いる細胞種として、実験計画段階では免疫活性化作用のあるMSC亜集団としていた。しかし近年MSCの免疫活性化作用を高める薬剤の報告がなされていることから、このような薬剤を作用させたMSCを投与細胞として使用することも検討する。
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Causes of Carryover |
間葉系幹細胞の培養や解析に使用する試薬の購入数が少なかったため次年度使用額が生じた。昨年購入予定の試薬は今年度に併せて購入する予定である。
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Research Products
(1 results)