2020 Fiscal Year Annual Research Report
in vivo analysis of the occlusal force-responsive tissue stem cells in periodontal ligament
Project/Area Number |
19K10200
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Research Institution | Niigata University |
Principal Investigator |
加来 咲子 新潟大学, 医歯学系, 特任助教 (60584589)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
加来 賢 新潟大学, 医歯学系, 准教授 (30547542)
前田 健康 新潟大学, 医歯学系, 教授 (40183941)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | 歯根膜 / 細胞追跡法 |
Outline of Annual Research Achievements |
咬合機能の維持・回復には歯根膜の恒常性維持機構の理解が不可欠である.我々は歯根膜組織では力学的刺激に対する細胞応答は一様でなく,歯根膜細胞は部位特異的な細胞集団から構成されていることを明らかにしてきた.歯根膜組織幹細胞は咬合力による組織応答に対する細胞供給源として働いていると考えられるが,局在を含めたその詳細は不明である.そこで本研究で細胞標識とその長期追跡により,咬合力に応答する歯根膜組織幹細胞を同定することを目的とした. 過剰咬合条件下での細胞周期動態を解析することにより,細胞の生み出される場,すなわち組織幹細胞の局在を明らかにする事ができると考え,組織中のすべての細胞を個別に標識する事が可能なRGBow/UBC-CreERT2マウス(以下RGBowマウス)を用いることとした.RGBowマウスは薬剤投与時に,全ての細胞をランダムに異なる蛍光タンパクで標識することが可能な遺伝子改変マウスである.その原理は,ゲノムに組み込まれた 3種の蛍光タンパクを連続的にコードしたコンストラクトが,薬剤(Tamoxifen)依存的にランダムに組み換えを起こすことで,個々の細胞が何れかの蛍光タンパクを発現するようになる.この変化はゲノムDNA上で不可逆的に生じるため,幹細胞から増殖/分化した娘細胞は母細胞と同じ蛍光の発現パターンを示し,細胞クラスターを形成する.この結果,個々の組織幹細胞に由来する娘細胞群を長期に追跡することが可能となる.初年度の解析により細胞標識の条件はほぼ確立したものの,次年度はコロナウイルス感染拡大予防の観点から,所属研究機関の動物実験施設におけるマウスの繁殖規模を大幅に縮小せざるをえなかった.
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