2021 Fiscal Year Research-status Report
口腔機能の向上が栄養を介して高齢者の心身機能に与える影響:9年間の縦断研究
Project/Area Number |
19K10203
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
前田 芳信 大阪大学, 歯学研究科, 招へい教員 (10144510)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
池邉 一典 大阪大学, 歯学研究科, 教授 (70273696)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 口腔機能 / 栄養 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、口腔機能の変化に伴う栄養摂取の変化を調べ、次に栄養摂取評価に基づいた指導によって、栄養摂取や運動・認知機能がどの様に変化するかについて、検討を行うことを目的としている。 2021年度は、感染対策に十分配慮したうえで、昨年度COVID19流行により行えなかった80歳群ならびに元々予定していた90歳群に対する会場調査を行った。2022年3月末までに、266名(80歳群165名(伊丹地区77名、朝来地区25名、板橋地区38名、奥多摩地区25名)、90歳群101名(伊丹地区45名、朝来地区19名、板橋地区28名、奥多摩地区9名))の調査を終えている。 本年度の研究成果として、これまでに得られたデータを用いて、口腔機能と食欲の関連について検討を行った。対象者は、2016年、2017年のSONIC研究参加者1127名(男性543名、女性584名)とした。口腔の評価項目として、残存歯数、最大咬合力、咀嚼能率、舌圧の測定を行った。食欲の評価には、日本語版Simpliefied Nutritional Appetite Questionnarire (SNAQ)を用いて、得点が13点以下のものを食欲不振と定義した。食欲不振を目的変数としたロジスティック回帰分析の結果、性別、年齢、居住地域、独居、精神健康状態、認知機能、握力、現病歴を調整したうえでも、残存歯数、咬合力、咀嚼機能は、食欲不振に有意に関連していた。本結果より、口腔の健康は、食欲に関連してることが示唆された。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
COVID19の影響で、2021年5-7月に行う予定であった調査が、2021年2-3月に行うことになり、さらに人数を制限した状態で調査したため。
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Strategy for Future Research Activity |
2022年度は、2021年2-3月取得したデータならびにそれまでに行った調査のデータ整理・分析、さらに12年後の追跡調査を感染対策に十分配慮したうえで会場調査を行う予定である。
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Causes of Carryover |
COVID19の影響で、2021年5-7月に行う予定であった調査が、2021年2-3月に行うことになり、さらに人数を制限した状態で調査したため。2022年度は、2021年2-3月取得したデータならびにそれまでに行った調査のデータ整理・分析、さらに12年後の追跡調査を感染対策に十分配慮したうえで会場調査を行う予定である。
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Research Products
(2 results)