2020 Fiscal Year Research-status Report
Project/Area Number |
19K10211
|
Research Institution | Kagoshima University |
Principal Investigator |
益崎 与泰 鹿児島大学, 医歯学域鹿児島大学病院, 助教 (80588103)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
西村 正宏 鹿児島大学, 医歯学域歯学系, 教授 (00294570)
石井 正和 鹿児島大学, 医歯学域歯学系, 助教 (00456683)
|
Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2022-03-31
|
Keywords | インプラント / 骨再生 |
Outline of Annual Research Achievements |
インプラント治療において,骨量の不足は局所的要因として重要であり,様々な材料が骨造成に用いられ一定の成果を得ているが,その際に生じる問題がスペースメイキングに伴う軟組織量の不足である.角化歯肉が不十分な粘膜,オトガイ孔付近や下顎舌側のような粘膜剥離するにはリスクの高い部位などはできるだけ粘膜移植を併用して治療を行う必要性がある.遊離歯肉移植術が主流ではあるが,口蓋部からの歯肉採取量には限界があり,患者の術後疼痛を考慮すると,理想的には人工骨-粘膜複合体のような体型の移植材を作製し手術中に移植できることが望ましい.本研究では生体内で骨置換性のある炭酸アパタイトをブロック状にし,角化歯肉を含む軟組織を人工的に培養し,炭酸アパタイトブロック上で歯肉が十分に生育可能か,また粘膜や骨再生に効果のあるとされる間葉系幹細胞やスタチンを用いて再生をさらに促進させ,人工骨―粘膜複合体として移植可能か検討を行うものとした.本年度は人工骨により多くの連通気孔を付与し、より骨に置換しやすい構造体を製作していくことを第1とした.良好な連通気孔を有する人工骨の製作が可能となったため,その上にMSCを播種し検討を行ったが、カルシウム放出量が多く、細胞死を起こす率が高かったため、放出のコントロールできる環境で培養を行えるか今後検討が必要であった.
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
ベースとなる人工骨に連通気孔の多い微細構造を与えるため、発泡作用のある物質を用いて再度人工骨の検討を行ったこと.また細胞培養を行うにはカルシウム放出が強かったため、より放出の少ない加工が必要であったため.
|
Strategy for Future Research Activity |
多孔質な構造を有する人工骨を得られたため、今後は実際に動物に移植し、骨に置換すること,上皮細胞も培養して複合体として有用であるか確認を行っていく.
|
Causes of Carryover |
より連通気孔構造を有する人工骨を製作するため、物理的な性質も踏まえて再検討、再製作を行い、それに時間を要したため.今後は動物実験等を主体に行っていくものである.
|