2021 Fiscal Year Annual Research Report
Establishment of a new strategy for the treatment of functional restoration in skeletal muscle injury by tissue engineering using osteopontine derived SVVYGLR peptide
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19K10265
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
田中 晋 大阪大学, 歯学研究科, 教授 (00367541)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
濱田 吉之輔 大阪大学, 医学系研究科, 特任准教授 (10362683)
河口 直正 森ノ宮医療大学, 保健医療学研究科, 教授 (70224748) [Withdrawn]
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 骨格筋 / オステオポンチン / SVVYGLR |
Outline of Annual Research Achievements |
ビーグル成犬を用いて、軟口蓋正中部に軟口蓋筋の実質欠損を伴う骨格筋損傷モデルを作製した。閉鎖式麻酔回路(換気量1.5L)を用いて、再呼吸条件を付与した際に誘発される口蓋帆の挙上運動を指標に、SVVYGLR(SV)ペプチドが筋機能再生に及ぼす効果について検討を行った。被検物であるSVペプチド(2μg/ml x 1ml)、もしくは対照群としてPBS (1 ml)を、筋損傷部断端に分割して局注投与した。口蓋帆の運動機能評価は、表面筋電図による筋活動記録と鼻咽腔ファイバースコープによる鼻咽腔運動の視覚的観察にて行った。 再呼吸条件開始後、吸気相に一致してみられるphasicな筋放電とそれに続いて出現する補助呼息筋による筋放電について、損傷直後から損傷後8wにかけてSVペプチド投与群において観察される最大振幅値あるいは筋活動量の経時的な変化(回復率)は、対照群と比較して有意に増大することが明かとなった。また筋活動量の増大と一致して再呼吸条件下で観察される鼻咽腔の閉鎖運動は、SVペプチド投与群において視覚的にも閉鎖が賦活化される傾向がみられた。 さらに、SVペプチドによる損傷骨格筋の筋機能再生に関わる組織学的バイオマーカーについて免疫組織学的検討を行った。ラット咬筋損傷モデルに対してSVペプチド、PBSを筋損傷部に局注した二群を対象に、損傷後3日目に筋組織を摘出して1)anti-HSP47抗体, 2)anti-αSMA抗体, 3)anti-CD31抗体, 4)anti-Collagen typeⅠ抗体, 5)anti-Collagen typeⅢ抗体をそれぞれ用いて免疫組織化学染色を行った。SVペプチドは骨格筋損傷領域において、血管新生数、線維芽細胞および筋線維芽細胞の細胞数を有意に増加させた。また、Collagen typeⅢ/Ⅰ比は対照群と比較して有意に高値を示した。
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Research Products
(3 results)