2021 Fiscal Year Annual Research Report
Elucidation of relationship between lingual nerve three-dimensional corse and muscle gap by anatomical head CT.
Project/Area Number |
19K10283
|
Research Institution | Niigata University |
Principal Investigator |
勝見 祐二 新潟大学, 歯学部, 非常勤研究員 (70600047)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
大島 勇人 新潟大学, 医歯学系, 教授 (70251824)
|
Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2022-03-31
|
Keywords | 舌神経 / 肉眼解剖 / 筋間隙 / 口腔外科 / 抜歯 / CT / 歯科 |
Outline of Annual Research Achievements |
2019~2021年度新潟大学歯学部および大学院医歯学総合研究科における人体解剖学実習用の日本人成人遺体26体52側を用い、頭部離断および半切後に舌神経および周囲組織を剖出した後、舌神経に沿って金属ワイヤーを挿入した状態(0.8㎜被膜付き金属ワイヤーを神経の外側に沿わせ、上方は下顎神経分岐部相当部、下端は顎下三角部の舌下隙への分岐部を目安に両端を屈曲した後縫合固定)で頭部の単純CTを撮影した。舌神経がワイヤーで描出されたCT画像をSYNAPSE VINCENT(3次元画像解析システムボリュームアナライザー) およびSIMPLANT(インプラントシミュレーションソフト)にて①筋間隙と舌神経の三次元的走向経路の観察、②舌神経と下顎骨との水平垂直的距離の計測を行った。撮影後に肉眼解剖にて実際の舌神経の走向経路と内側翼突筋、顎舌骨筋および上咽頭収縮筋との位置関係を観察した。これらの結果をもとに最終的に筋間隙内の舌神経の走向経路の傾向やパターン化を行った。 解剖体を用いた舌神経と下顎骨の三次元モデルは作成可能であった。舌神経は内側翼突筋と下顎骨の間を走向した後、内側翼突筋前縁・顎舌骨筋後縁・上咽頭収筋下縁・茎突舌筋内側縁で囲まれる隙を走向していた。また、内側翼突筋前縁と顎舌骨筋間で特に骨に近接し、稀なケースを除いて顎舌骨後縁に接しながら走向していることが分かった。内側翼突筋と顎舌骨筋の前後的な位置関係にバリエーションを認め、筋間隙の形態に関与していることが判明した。これらの解析を進めることにより、最終的に術前CTの筋間隙の観察から患者固有の舌神経走向経路がある程度予測が可能であり、智歯との位置関係から術前の舌神経損傷のリスク判定の指標化も十分可能であると考えられた。※方向位置を意識した走行には「走向」という用語を使用した。
|
Research Products
(1 results)