2021 Fiscal Year Annual Research Report
Analysis of the mucous membrane damaging effect of the complex of bisphosphonate and calcium salt
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19K10285
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Research Institution | Mie University |
Principal Investigator |
黒原 一人 三重大学, 医学系研究科, 准教授 (90401364)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
新井 直也 三重大学, 医学系研究科, 教授 (80323723)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | ビスフォスフォネート / BRONJ / 粘膜為害性 / カルシウム塩 |
Outline of Annual Research Achievements |
ビスフォスフォネート(BP)は破骨細胞に作用して骨吸収を抑制する薬剤で、がんの骨転移および骨粗鬆症患者の治療に用いられている。Marxにより頻度は低いが、難治性の顎骨壊死(BP-Related Osteonecrosis of the Jaw, BRONJ) が発生することが報告された。その病態に関しては完全に解明されておらず、BPの使用による、骨代謝の障害、粘膜への為害性、循環障害、免疫の障害などが病因として考えられている。BRONJが特に顎骨に生じていることから解剖学的、細菌学的特徴がBRONJの発生に関与していると考えられている。本研究ではBRONJはどのような機序で発症するかといった問いに対して、BPとCa塩の協調作用の面からアプローチした。本研究では、BPがカルシウム塩の存在下により上皮細胞毒性の増強が培養pH条件により影響されることを培養細胞とモデルマウスを用いて評価した。ヒト表皮角化細胞由来細胞株の培養液にZA(ゾメタ)とCaCl2塩を添加した場合、pH条件により細胞増殖に影響を及ぼすことを示唆された。同様の条件でアポトーシス誘導、small GTAaseのプレニル化阻害作用についても確認した。BP投与によるマウスのBRONJモデルを用いて、抜歯後に口腔内環境をアルカリ性に保ち、BRONJの頻度や程度を確認評価した。抜歯創部の組織標本を顕微鏡下に画像評価した。抜歯創部の組織の異常を確認した。
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