2021 Fiscal Year Research-status Report
ミトコンドリアダイナミクス異常が唾液腺機能に及ぼす影響の検討
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19K10287
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Research Institution | Okayama University |
Principal Investigator |
樋口 仁 岡山大学, 大学病院, 准教授 (30423320)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 唾液線 / Tmem135 / ミトコンドリアダイナミクス |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、ミトコンドリアダイナミクスが癒合方向に促進されているTmem135変異マウスと、ミトコンドリアダイナミクスが分裂方向に促進されているTmem135トランスジェニックマウスの両マウスにおいて、唾液腺での表現系を検討することにより、唾液腺におけるミトコンドリアダイナミクスの機能的役割を検討することである。 2021年度は、まず研究協力者である米国ウィスコンシン州立大学マディソン校のDr. IkedaからTmem135トランスジェニックマウス顎下腺のHE染色の標本の譲渡受け、観察を行った。その結果、Tmem135トランスジェニックマウスの顎下腺は、野生型マウスの顎下腺と比較し、顎下腺における粘液貯留が亢進している様子が観察された。これはTmem135トランスジェニックマウスで、唾液分泌に何らかの変化が起きている可能性を示唆するものであった。そこでDr. IkedaよりTmem135トランスジェニックマウスの譲渡を受け、同マウスの繁殖を行い、Tmem135トランスジェニックマウスの唾液分泌の研究を行う準備を整えた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
当初の予定では、2019年度に研究協力者である米国ウィスコンシン州立大学マディソン校のDr. IkedaよりTmem135トランスジェニックマウスの譲渡を受けるように計画をしていたが、coronavirus disease 2019の影響による研究協力者研究室のロックダウンにより、譲渡を受けることが出来ていなかった。2021年度に入り、Tmem135トランスジェニックマウスの譲渡手続きを始めたが、今度は日本におけるcoronavirus disease 2019による緊急事態宣言のため、所属施設における譲渡手続きの審査が大幅に遅れ、2022年に入りようやくTmem135トランスジェニックマウスの譲渡を受け、繁殖を開始することが出来た。
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Strategy for Future Research Activity |
Tmem135トランスジェニックマウスの譲渡を受けることが出来たため、安定したマウス繁殖が得られた時点で、同マウスの唾液腺機能の評価(唾液分泌)と唾液腺の組織学的検討を行う。またTmem135トランスジェニックマウスの顎下腺のマイクロアレイ解析も行い、野生型およびTmem135変異マウスとの比較を行い、唾液腺におけるミトコンドリアダイナミクスの機能的役割を検討する。
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Causes of Carryover |
Coronavirus disease 2019の影響により予定していた研究を行うことが出来ず、研究計画が大幅に遅れたため。次年度使用額は、2021年度に予定した研究を2022年度に行うために充当する。
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