2019 Fiscal Year Research-status Report
口腔癌分泌エクソソームを用いた分子標的抗癌剤感受性試験の開発
Project/Area Number |
19K10288
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Research Institution | Okayama University |
Principal Investigator |
村上 純 岡山大学, 歯学部, 博士研究員 (40362983)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
長塚 仁 岡山大学, 医歯薬学総合研究科, 教授 (70237535)
河合 穂高 岡山大学, 医歯薬学総合研究科, 助教 (10803687)
高畠 清文 岡山大学, 医歯薬学総合研究科, 助教 (70736537)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 口腔癌 / 細胞外小胞 / セツキシマブ |
Outline of Annual Research Achievements |
近年、癌細胞が分泌するエクソソーム顆粒が、癌の転移に重要な役割を果たすことが報告 された。癌細胞から分泌されたエクソソームは、様々な癌関連マイクロRNA等を内包し、細 胞間の情報伝達に関与する。また、エクソソームは血液等の体液にも含まれ、低侵襲な体液 診断の切り札として、大きな注目を浴びつつある。2018年、申請者らは口腔癌においてエク ソソームが分子標的抗癌剤動態へ関与する可能性を報告している。 当該研究の目的は、口腔癌が分泌するエクソソームによるセツキシマブ動態への影響を明ら かにし、エクソソームを利用した簡便かつ低侵襲性の体液診断型分子標的抗癌剤セツキシマブ感受性予測法を開発することである。 本年は、ヒト口腔扁平上皮癌細胞株(HSC4、3、2、SAS、Hep2、Ca9-22株)培養上清からPureExo® エクソソーム単離キット(コスモ・バイオ株式会社)にてエクソソームを回収する。マイクロRNA回収にはExoMirTMエキソソームRNA抽出キット(コスモ・バイオ株式会社)を用い、 DNA Chip法(3D-Gene®、東レ株式会社)を用いて口腔癌細胞株特異的マイクロRNAの存在 を網羅的に検討した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
エクソソームの抽出に遅延が生じている。現在表記のキットを用いて実験を試みているが、十分にエクソソームの抽出ができていない状態である。超遠心法や、Invitrogenのキットなどを用いて、再度抽出を試みる予定である。
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Strategy for Future Research Activity |
引き続きエクソソームの抽出を行う。現在はコスモバイオのキットを用いて抽出を試みているが、invitrogenの抽出キットや超遠心法を試みるなど、多角的な方面から、必要なエクソソーム及びmRNAの採取を行う。
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Causes of Carryover |
予定通りエクソソームを抽出できなかったため、そこから先の実験に進むことができず、余剰資金が生じた。次年度は、その資金を他の方法を試すための資金として活用する予定である。
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