2020 Fiscal Year Research-status Report
口腔癌分泌エクソソームを用いた分子標的抗癌剤感受性試験の開発
Project/Area Number |
19K10288
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Research Institution | Okayama University |
Principal Investigator |
村上 純 岡山大学, 歯学部, 博士研究員 (40362983)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
長塚 仁 岡山大学, 医歯薬学総合研究科, 教授 (70237535)
河合 穂高 岡山大学, 医歯薬学総合研究科, 助教 (10803687)
高畠 清文 岡山大学, 医歯薬学総合研究科, 助教 (70736537)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | エクソソーム / 口腔癌 / セツキシマブ |
Outline of Annual Research Achievements |
近年、癌細胞が分泌するエクソソーム顆粒が、癌の転移に重要な役割を果たすことが報告 された。癌細胞から分泌されたエクソソームは、様々な癌関連マイクロRNA等を内包し、細 胞間の情報伝達に関与する。また、エクソソームは血液等の体液にも含まれ、低侵襲な体液 診断の切り札として、大きな注目を浴びつつある。本年度は、セツキシマブとエクソソームの結合の検討を行った。口腔癌細胞をEGFとセツキシマブ添加条件で培養2日後、その細胞および細胞外小胞に含まれるセツキシマブ量をウェスタンブロッテイングで比較検討した。結果は、細胞画分および細胞外小胞画分ともに、セツキシマブを投与した条件でのみ、セツキシマブが検出された。よって、セツキシマブが細胞外小胞を標的として結合することに加え、細胞外小胞を介してセツキシマブが排出される可能性を示唆された。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
新型コロナウイルスの影響により、研究活動に遅れが生じたため。
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Strategy for Future Research Activity |
新型ウイルスの蔓延状況を鑑みつつ、データベースを用いた解析や、少人数で行える分子生物学的実験を行なっていく。
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Causes of Carryover |
既存の設備によりセツキシマブとエクソソームの結合検討を行ったが、新型コロナウイルスの影響により研究活動に遅れが生じたため次年度使用が生じた。 使用計画としては、次年度、セツキシマブとエクソソームが結合することにより、口腔癌細胞においてどのような変化が起こるのか検討を行うため、実験に必要な物品費等に充当する。
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